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海外テニス

世界5位ルバキナが負の感情を表に出さない理由。「子どもたちの悪い見本にはなりたくない」<SMASH>

中村光佑

2025.11.26

ルバキナでも試合中に怒りを覚えることはあるが、一線を越えないように自分を抑え込む。「特にネガティブな感情は表に出さないようにしている」と言う。(C)Getty Images

ルバキナでも試合中に怒りを覚えることはあるが、一線を越えないように自分を抑え込む。「特にネガティブな感情は表に出さないようにしている」と言う。(C)Getty Images

 2022年のウインブルドン(イギリス・ロンドン/芝コート)で四大大会初優勝を達成し、先日の女子テニスシーズン最終戦「WTAファイナルズ」(サウジアラビア・リヤド/室内ハードコート/FIN)で殊勲の初優勝並びにツアー11勝目を飾った元世界ランキング3位のエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/現5位/26歳)。試合中に感情をほとんど表に出さず、どこかミステリアスな雰囲気さえ漂う彼女だが、そんな自身の振る舞いについて、ロシアメディア『Championat』のインタビューで率直に語っている。

 事実、ルバキナの冷静沈着さは、インタビューでも毎回必ずと言っていいほど話題に上がる。ウインブルドン優勝の瞬間でさえ、彼女は喜びを大げさには表現せず、淡々とした態度を貫いていた。海外スポーツサイト『Sportskeeda』によると、その様子を見たあるファンは「ルバキナのウインブルドン優勝よりもウーバー・イーツ(料理の宅配サービス)が家に届く時の方がワクワクする」とSNSに面白おかしく書き込んだという。

 テニスがあれだけアグレッシブなだけに、ルバキナに対して「なぜそんなに感情を出さずにいられるのか?」と疑問を抱く人も少なくないだろう。ただ本人は「私も試合中に強い緊張に襲われたり怒りを覚えたりすることはあるし、苛立ちから『全部壊してしまいたい』と思うことだってある」と正直に明かす。
 
 それでも決して「一線だけは越えないように」注意を払っていると26歳は言う。「感情の処理が難しい状況が来ても、とにかく自分を抑え込む。逃げ場がないと感じても、できる限りコントロールしようと努めている」とし、こう続けた。

「試合中にラケットを投げたことがあるのは事実。でも私は子どもたちが自分の振る舞いを見ていることを理解しているし、悪い見本にはなりたくない。人にはそれぞれ信念があると思うけど、私はどんな状況でも中立的でいたい。強い感情、特にネガティブな感情は表に出さないようにしている。コートで激しく感情を表現するなんて、私にとってはあり得ないこと」

 自身の冷静沈着さは「両親の教育の賜物」であるとも語ったルバキナ。その内に秘めた“強靭な精神力”こそが、彼女の揺るぎない強さの秘訣なのだろう。

文●中村光佑

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