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【テニスギア講座】グリップサイズの数字の意味は? 自分に合ったグリップを選ぶための基礎知識

松尾高司

2020.02.29

インパクト時の激しい衝撃を受け止めるには、手にぴったり合うグリップサイズを選ぶことが大切。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

インパクト時の激しい衝撃を受け止めるには、手にぴったり合うグリップサイズを選ぶことが大切。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 テニスショップへラケットを買いにいくと、同じモデルがたくさん壁に掛かっています。でも、全てが同じではないことはご存知ですよね? 同一機種でも、グリップの太さが数サイズ用意されています。そのラケットの対象となるプレーヤーが、だいたい同じくらいのスイングパワーを持っていたとしても、手の大きさはそれぞれ違うでしょうから、それに応じてサイズ分けしているわけです。

 グリップサイズの表記は、細い順に「0」「1」「2」「3」「4」となっています。この数字が何だかおわかりですか? これはグリップ1周分の長さをインチで表した場合の、数字の一部です。1インチは2.54センチ。グリップ周囲の長さは、だいたい10~11.5センチで、これをインチ表示すると「4インチ+X/8」となり、その「X」が表示サイズということになります。具体的に言うと――

◆0=4+0/8
◆1=4+1/8
◆2=4+2/8(4+1/4)
◆3=4+3/8
◆4=4+4/8(4+1/2)
 
 つまり、「0」というのは「4.0インチ」であり、「2」は「4.25インチ」です。昔のラケットには、確かに「4 X/8」の数字がフレームサイドに刻まれていました。その表記を単純にしてわかりやすくするために、整数4を取り去り、分数部の分母を8に統一して、分子の数字だけを残してグリップサイズとしたわけです。

 グリップ「1サイズ分の差」は、1/8インチですから、わずか3.175ミリということになります。たった3ミリ程度しか違わない周長の差。直径にすれば1ミリ程度の違いを、人間の手のひらははっきり感じ取れるのです。

 昔は同じラケット、同じグリップサイズでも、微妙に太さが違っていましたが、今日ではグリップは金型成型されており、さらに巻かれている元グリップもシンセティックですから、ほとんど誤差はありません。でも、メーカーによって感覚的に微妙な違いを感じることもあるので、購入時には必ず握ってみて、確認した上で決定しましょう。

 ちなみに、自分に合ったグリップサイズの選び方ですが、握ったときに薬指の先と親指の腹(母指球)の間が8ミリぐらいというのが、大まかな目安と言われています。元グリップの上にオーバーグリップテープを巻く人は、その分も計算して、少し細めのものを選ぶといいでしょう。

文●松尾高司(KAI project)

※『スマッシュ』2016年6月号より抜粋・再編集

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