海外テニス

メドベージェフの“ラケット投げつけ破壊”をダブルス元王者マリーが「どこに飛ぶかわからないから非常に危険だ」と猛批判<SMASH>

中村光佑

2026.04.10

思うようにプレーできない悔しさからラケットをコートに投げつけて破壊したメドベージェフ(左)の行為にダブルス元王者のジェイミー・マリー(右)が危険性を指摘した。(Getty Images

 現在開催中の男子テニスツアー公式戦「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(4月5日~12日/モナコ・モンテカルロ/クレーコート/ATP1000)は、元世界ランキング1位でツアー23勝を誇る30歳のダニール・メドベージェフ(ロシア/現10位)にとって、まさに"悪夢"のような大会となってしまった。

 第7シードとして今大会に臨み、今季のクレーシーズンをスタートしたメドベージェフは、現地8日に行なわれた3回戦で元6位の実力者マテオ・ベレッティーニ(イタリア/現90位)と対戦。しかし結果は0-6、0-6と、わずか49分でまさかの"ダブルベーグル"(ゼロが2つ並ぶこと)を喫する形となった。ウイナーは2本にとどまり、アンフォーストエラー(自滅的ミス)は28本、ダブルフォールトも5本と崩壊。さらに驚くべきことに、ブレークポイントどころか、自身のサービスゲームでゲームポイントすら一度も握れなかった。

 メドベージェフが1ゲームも取れずに敗れるのはキャリアで初めて。周知の通り彼は以前から"クレー嫌い"を公言しているが、2023年の「イタリア国際」(ATP1000)では優勝を経験しており、赤土で全く勝てない選手ではない。それだけに今回の結果は衝撃も大きい。試合後の記者会見では「何が起きたのかわからない。とにかく全てがうまくいかなかった」と本人もショックを隠せない様子だった。

 この日は感情のコントロールも乱れ、メドベージェフが怒りのあまりラケットをコートに何度も叩きつけて破壊する場面も。観客はその動きにリズムを合わせるかのように面白おかしく反応し、会場には一種の"異様な盛り上がり"が生まれた。壊れたラケットはフレームまで粉々に砕け、その残骸はコートサイドのゴミ箱へ投げ込まれた。

 反スポーツマンシップ行為による警告を受けたメドベージェフに対し、この試合を英『Sky Sports』で解説した男子テニスのダブルス元世界王者ジェイミー・マリー(40歳/現294位)は批判的な見方を示している。
 

「ショーのような行為に見えたが、観客の前でやるべきことではない。彼はラケットを手から完全に離しながら壊していたが、あれだとラケットがどこに飛んでいくかわからないから非常に危険だ。あんなことをしてからロッカールームに戻るのは相当恥ずかしいはずだ」

 続けてマリーは「今回の敗戦がメドベージェフの今後にどう影響するか?」という問いに対し、次のように答えた。

「それはわからないが、あんなプレーをしてしまったら、できるだけ早く会場を離れたいとは思うだろう。彼はクレーが得意ではないと言っているが、ローマでは優勝しているわけだし、あんな大きな大会で勝てるならクレーで普通に戦えるはずだ。ダブルベーグルを食らったのは大きな驚きだった」

 一方、勝者のベレッティーニは自身のパフォーマンスを「ほぼ完璧だった」と満足気に振り返り、「キャリア最高の試合になった」ともコメント。しかし喜びも束の間、現地9日に臨んだ3回戦では19歳の新星ジョアオ・フォンセカ(ブラジル/現40位)に3-6、2-6で敗れ、ベスト8進出を逃している。

文●中村光佑

【動画】力任せにラケットをコートに投げつけて破壊するメドベージェフの危険行為

【関連記事】"懲りない男"メドベージェフ、全米OPで再び大暴走!「非スポーツマン的行為」と「ラケット破壊」で625万円の高額罰金が確定<SMASH>

【関連記事】軍事緊張がテニス界にも影響! UAE領空閉鎖でメドベージェフら足止め、現地大会出場予定の内山靖崇も不安吐露<SMASH>

 
NEXT
PAGE
【動画】力任せにラケットをコートに投げつけて破壊するメドベージェフの危険行為