現在開催中のテニス四大大会「全米オープン」で、またしてもコートを騒然とさせた元世界王者ダニール・メドベージェフ(ロシア/現世界ランキング13位)の行為に、計4万2500ドル(約625万円)の罰金処分が科された。
大会主催者による高額罰金の内訳は「非スポーツマン的行為」に3万ドル、さらに試合後にラケットを叩き壊すなどの「ラケットおよび備品の破壊」に1万2500ドル。1回戦敗退の賞金11万ドル(約1617万円)の38.6%が差し引かれることになる。
問題が発生したのは、ベンジャミン・ボンジ(フランス/同51位)との1回戦で、ボンジが2セット先取して迎えた第3セット第10ゲームだった。2度目のマッチポイントでのボンジのファーストサービスがネットした直後、コートサイドのカメラマンが試合終了と勘違いしてコートに侵入。主審は「セカンドサービスが妨害された」と判断し、ファーストからのやり直しを宣告した。
これに激昂したメドベージェフは観客を煽りながら抗議し、会場は大きなブーイングに包まれて6分以上試合が中断。彼はカメラに向かって「お前は男か? 男なのか? なぜ震えている? どうしたんだ? 彼は帰りたいんだよ。試合ごとに報酬をもらってるだけで、時間じゃない!」と叫んだ。
その後、ボンジはブレークを許してタイブレークで第3セットを落とし、第4セットも0-6で失った。それでもファイナルセットを6-4で取り切り、3時間45分に及ぶ試合を制した。
一方のメドベージェフは試合後、ベンチでラケットを何度も叩き壊し、記者会見では「腹が立ったのはカメラマンではなく、主審の判断だ」と述べている。
メドベージェフが多額の罰金を科されるのは、今季2度目である。今年1月の「全豪オープン」では、1回戦でネット中央に設置された小型テレビカメラをラケットで破壊。続く2回戦では、ラケットをスポンサーボードに投げつけたり、試合後の記者会見を欠席するなどの行為を重ねた。その結果、合計7万6000ドル(約1117万円)の罰金処分を受けた。
罰金だけではなく、今季は戦績も振るわない。全豪オープンは2回戦敗退、全仏オープンとウインブルドンは1回戦敗退、全米オープンも初戦で姿を消した。今季の四大大会で挙げた勝利はわずか1勝のみだ。昨季に続き現在までツアータイトルはゼロで、四大大会でシーズン1勝以下にとどまるのは、本戦デビューを果たした2017年以来初めてである。
全米オープン後はいよいよ2025年シーズンも終盤戦を迎えるだけに、今回の罰金を教訓に悪い流れを断ち切りたいところだ。
構成●スマッシュ編集部
【画像】メドベージェフほか、2025全米オープンを戦う男子トップ選手たちの厳選フォト
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大会主催者による高額罰金の内訳は「非スポーツマン的行為」に3万ドル、さらに試合後にラケットを叩き壊すなどの「ラケットおよび備品の破壊」に1万2500ドル。1回戦敗退の賞金11万ドル(約1617万円)の38.6%が差し引かれることになる。
問題が発生したのは、ベンジャミン・ボンジ(フランス/同51位)との1回戦で、ボンジが2セット先取して迎えた第3セット第10ゲームだった。2度目のマッチポイントでのボンジのファーストサービスがネットした直後、コートサイドのカメラマンが試合終了と勘違いしてコートに侵入。主審は「セカンドサービスが妨害された」と判断し、ファーストからのやり直しを宣告した。
これに激昂したメドベージェフは観客を煽りながら抗議し、会場は大きなブーイングに包まれて6分以上試合が中断。彼はカメラに向かって「お前は男か? 男なのか? なぜ震えている? どうしたんだ? 彼は帰りたいんだよ。試合ごとに報酬をもらってるだけで、時間じゃない!」と叫んだ。
その後、ボンジはブレークを許してタイブレークで第3セットを落とし、第4セットも0-6で失った。それでもファイナルセットを6-4で取り切り、3時間45分に及ぶ試合を制した。
一方のメドベージェフは試合後、ベンチでラケットを何度も叩き壊し、記者会見では「腹が立ったのはカメラマンではなく、主審の判断だ」と述べている。
メドベージェフが多額の罰金を科されるのは、今季2度目である。今年1月の「全豪オープン」では、1回戦でネット中央に設置された小型テレビカメラをラケットで破壊。続く2回戦では、ラケットをスポンサーボードに投げつけたり、試合後の記者会見を欠席するなどの行為を重ねた。その結果、合計7万6000ドル(約1117万円)の罰金処分を受けた。
罰金だけではなく、今季は戦績も振るわない。全豪オープンは2回戦敗退、全仏オープンとウインブルドンは1回戦敗退、全米オープンも初戦で姿を消した。今季の四大大会で挙げた勝利はわずか1勝のみだ。昨季に続き現在までツアータイトルはゼロで、四大大会でシーズン1勝以下にとどまるのは、本戦デビューを果たした2017年以来初めてである。
全米オープン後はいよいよ2025年シーズンも終盤戦を迎えるだけに、今回の罰金を教訓に悪い流れを断ち切りたいところだ。
構成●スマッシュ編集部
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