同じサーブ&ボレーのプレースタイルだが、サーブからボレーまでの流れを重視したステファン・エドバーグに対し、ボリス・ベッカーはその爆発的なサービスでトップに駆け上がった。
センセーショナルだったのはウインブルドンを17歳で制した1985年。人々は、彼の登場でテニスが変わることを感じ取った。それまでのテニスがテクニック中心の静的なスポーツとするなら、ベッカーのテニスは動的であくまでアグレッシブ。届かないボールに躊躇なく飛びつくダイビングボレーに人々は熱狂した。
紹介した分解写真は彼のサービスだが、フォームで衝撃的だったのは、極端なヒザの曲げだ(5コマ目)。通常ここまで深く曲げると、かえってパワーロスするものだが、ベッカーは恵まれた脚力もあって、下半身でためたパワーを漏らさず上半身へと伝達できた。
また、スイング段階でプロネーション(前腕のひねり返し)を強烈に使っていたのも、破壊力を生む重要な要素だった。それまでの選手で10~12コマ目のようにプロネーションを使う選手は見たことがなかった。
一説には時速250キロを超えたと言われるベッカーのサービス。しかも、1stサービスのみならず、2ndでも1stと同じようにフルパワーで強打したデビュー当時の姿は、サービスというものの概念を根底から覆すものだった。彼の登場で男子テニスのパワー化の波は一気に加速することとなった。
【プロフィール】ボリス・ベッカー/Boris Becker(GER)
1967年生まれ。ATPランキング最高位1位(91年1月)。グランドスラム通算6勝(AUS:91・96年、WIM:85・86・89年、US:89年)。85年に17歳7カ月の大会最年少でウインブルドンを制し、衝撃のデビューを果たす。「ブンブンサーブ」と呼ばれた爆発的なサービスと、派手なダイビングボレーで一世を風靡した。ウインブルドンでは3度の優勝、4度の準優勝など大活躍し、大会通算71勝はコナーズ、フェデラー、ジョコビッチに次ぐ歴代4位。14~16年にはジョコビッチのコーチを務めた。
編集協力●井山夏生 構成●スマッシュ編集部
【PHOTO随時更新】ボルグ、コナーズ、エドバーグetc…伝説の王者たちの希少な分解写真!
センセーショナルだったのはウインブルドンを17歳で制した1985年。人々は、彼の登場でテニスが変わることを感じ取った。それまでのテニスがテクニック中心の静的なスポーツとするなら、ベッカーのテニスは動的であくまでアグレッシブ。届かないボールに躊躇なく飛びつくダイビングボレーに人々は熱狂した。
紹介した分解写真は彼のサービスだが、フォームで衝撃的だったのは、極端なヒザの曲げだ(5コマ目)。通常ここまで深く曲げると、かえってパワーロスするものだが、ベッカーは恵まれた脚力もあって、下半身でためたパワーを漏らさず上半身へと伝達できた。
また、スイング段階でプロネーション(前腕のひねり返し)を強烈に使っていたのも、破壊力を生む重要な要素だった。それまでの選手で10~12コマ目のようにプロネーションを使う選手は見たことがなかった。
一説には時速250キロを超えたと言われるベッカーのサービス。しかも、1stサービスのみならず、2ndでも1stと同じようにフルパワーで強打したデビュー当時の姿は、サービスというものの概念を根底から覆すものだった。彼の登場で男子テニスのパワー化の波は一気に加速することとなった。
【プロフィール】ボリス・ベッカー/Boris Becker(GER)
1967年生まれ。ATPランキング最高位1位(91年1月)。グランドスラム通算6勝(AUS:91・96年、WIM:85・86・89年、US:89年)。85年に17歳7カ月の大会最年少でウインブルドンを制し、衝撃のデビューを果たす。「ブンブンサーブ」と呼ばれた爆発的なサービスと、派手なダイビングボレーで一世を風靡した。ウインブルドンでは3度の優勝、4度の準優勝など大活躍し、大会通算71勝はコナーズ、フェデラー、ジョコビッチに次ぐ歴代4位。14~16年にはジョコビッチのコーチを務めた。
編集協力●井山夏生 構成●スマッシュ編集部
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