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【テニスギア講座】グリップ性、クッション性、耐摩耗性…テニスシューズで重視すべき機能を考える<SMASH>

松尾高司

2026.06.27

今日のプロ選手のプレーは「ベースラインの攻防」が主流。彼らの激しい踏み込みは、シューズに高度な安定性能を要求する。重くはなるが、プロの脚力には大きな問題ではない。(C)Getty Images

今日のプロ選手のプレーは「ベースラインの攻防」が主流。彼らの激しい踏み込みは、シューズに高度な安定性能を要求する。重くはなるが、プロの脚力には大きな問題ではない。(C)Getty Images

 今回はテニスシューズの機能を再確認するのがテーマです。シューズに搭載される色んな機能は、どんなプレーヤー向けのモデルかによって、そのバランスが構築されます。あなたが重視すべき機能は何か、探りましょう。

 テニスショップには数多くのテニス専用シューズが並んでいます。初心者にとっては、どれがどう違うかわからないでしょうが、それぞれがプレーヤーの個性や使用環境に応じて、幾つもの機能が組み合わされて設計されています。

 あるものは、見るからにガッシリしていて、強い踏み込みや激しいフットワークにも耐えてくれそうです。またあるものは、シンプルな造りで軽快そうな感じです。

 競技プレーヤー向けのモデルには、過激なフットワークを支えるための強固さや剛性が必要で、それを実現するために最適な素材や構造が複合的に重なっていきます。片や初中級者や小柄なプレーヤー向けモデルには、競技系ほどの強靭さを必要としないため、軽快に動けて楽しくプレーできるような組み合わせが選ばれます。

 皆さんがテニスシューズを選ぶ時は、色んな機能の中から、自分の体力やプレースタイルにとって「必要と思われるシューズ機能」を感じ取り、あれこれ取捨選択しながら、自分に必要で最適なモデルを選ぶわけです。
 
 昭和初期、テニスをする人たちが履いていたのは、ただのズック製運動靴でした。それが進化を始めたのは戦後になってからで、最初に搭載された機能は「グリップ性」です。次の一歩を踏み出す時に滑らない安心感のために、ゴム底の接地面に溝が刻まれたのです。

 今日では、フットワークのパワーロスを抑え、迅速に移動するために、ソールパターンに工夫が凝らされ、各サーフェスでグリップしやすい意匠が搭載されています。

 そして次に注目されたのが「クッション性」。硬いハードコートが増えたため、カカトへの衝撃を緩和しようと、まず構造的緩和対策が考案され、1980年代にはソール内に衝撃緩和素材が組み込まれるようになります。また単に衝撃緩和するだけでなく、反発機能によって蹴り出しパワーを増加するという考え方も採用されます。

 アッパーについても、昔は「天然皮革の方が、人工皮革製よりも高級」が常識でしたが、90年頃には天然皮革よりも高価な人工皮革製モデルが登場し、軽量化も進みます。アッパー素材の進化は「布製→キャンバス地→天然皮革→人工皮革→メッシュ+RPU(ラバーポリウレタン)」と、現代へつながります。
 
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