男子テニスで世界ランク自己最高55位のファクンド・バグニス(アルゼンチン/36歳)が、反ドーピング規則に基づく12カ月の出場停止処分を受け入れた。テニスの不正行為を監視する第三者機関「ITIA」(国際テニス・インテグリティ・エージェンシー)が7月13日に発表した。
ITIAの声明によると、バグニスは2025年8月の「全米オープン」予選期間中の検査で、世界反ドーピング機関(WADA)の禁止リストにある利尿薬および隠蔽剤「ヒドロクロロチアジド」に陽性反応を示した。本人は同年10月18日から自発的に暫定的な出場停止処分を受け入れ、原因究明の調査に協力してきた。
同年11月、バグニスは検出された物質の発生源が、汚染されたサプリメントであるとITIAに報告。医師とのやり取りや購入時の領収書、第三者の専門家による報告書などを証拠として提出した。このサプリメントはスポーツドクターが処方し、推奨した薬局で製造されたもので、安全性や他のプロアスリートによる利用実績も説明されていたという。
今年初め、ITIAがWADA認定の独立研究所で製品を検査した結果、禁止物質の存在とともに、バグニスの説明が成り立つことも確認された。ITIAは今回の違反が故意ではなかったと判断し、情状酌量の事情や過去の類似事例を踏まえて12カ月の出場停止処分を提示。バグニスはこれを受け入れ、独立した審問を受ける権利を放棄した。暫定処分期間が算入されるため、出場停止は今年10月17日に終了する。
今回の発表を受け、バグニスは自身のInstagramで長期に及んだ調査を振り返り、次のように心境を綴った。
「多くの方がご存知の通り、私は2025年10月2日にITIAから陽性反応の知らせを受けました。そこから書類や調査、専門家による鑑定を通じて自分の潔白を証明するための、とても長いプロセスが始まりました。そして、そのプロセスの終わりに、非常に残念ではありますが、違反が意図的ではなかったというITIAの認識のもと、12カ月の出場停止処分の提案を受け入れました」
さらに、禁止物質が検出された経緯についても次のように説明している。
「その少し前、検査を受けた後に、私のスポーツドクターが自身の薦める薬局で購入したビタミン剤を処方してくれました。私は長年一緒に仕事をしてきたその専門家と、彼が薦めた薬局を信頼し、サプリメントは安全なものだと信じました。しかし残念なことに、そのビタミン剤(消化を改善するためのもの)は、WADAの禁止物質であるごく微量のヒドロクロロチアジドで汚染されていました」
バグニスは検査結果の通知を受けた25年10月、「決して意識的に禁止物質を摂取することはないと明言したい」と潔白を訴え、「真実が明らかになり、公正な結末を迎えられると確信しています」と投稿していた。
近年、テニス界では意図せぬ形でのドーピング違反が波紋を呼んでいる。世界王者のヤニック・シナー(イタリア)も、スタッフの不注意による二次汚染で3カ月間の出場停止処分を受けた。バグニスの場合は医師が推奨したサプリメントが原因だったが、「口にするものへの責任は全て選手にある」という厳格なルールの下、1年という重い代償を払うことになった。
構成●スマッシュ編集部
【画像】出場停止処分を受け入れたバグニスのインスタグラム投稿
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ITIAの声明によると、バグニスは2025年8月の「全米オープン」予選期間中の検査で、世界反ドーピング機関(WADA)の禁止リストにある利尿薬および隠蔽剤「ヒドロクロロチアジド」に陽性反応を示した。本人は同年10月18日から自発的に暫定的な出場停止処分を受け入れ、原因究明の調査に協力してきた。
同年11月、バグニスは検出された物質の発生源が、汚染されたサプリメントであるとITIAに報告。医師とのやり取りや購入時の領収書、第三者の専門家による報告書などを証拠として提出した。このサプリメントはスポーツドクターが処方し、推奨した薬局で製造されたもので、安全性や他のプロアスリートによる利用実績も説明されていたという。
今年初め、ITIAがWADA認定の独立研究所で製品を検査した結果、禁止物質の存在とともに、バグニスの説明が成り立つことも確認された。ITIAは今回の違反が故意ではなかったと判断し、情状酌量の事情や過去の類似事例を踏まえて12カ月の出場停止処分を提示。バグニスはこれを受け入れ、独立した審問を受ける権利を放棄した。暫定処分期間が算入されるため、出場停止は今年10月17日に終了する。
今回の発表を受け、バグニスは自身のInstagramで長期に及んだ調査を振り返り、次のように心境を綴った。
「多くの方がご存知の通り、私は2025年10月2日にITIAから陽性反応の知らせを受けました。そこから書類や調査、専門家による鑑定を通じて自分の潔白を証明するための、とても長いプロセスが始まりました。そして、そのプロセスの終わりに、非常に残念ではありますが、違反が意図的ではなかったというITIAの認識のもと、12カ月の出場停止処分の提案を受け入れました」
さらに、禁止物質が検出された経緯についても次のように説明している。
「その少し前、検査を受けた後に、私のスポーツドクターが自身の薦める薬局で購入したビタミン剤を処方してくれました。私は長年一緒に仕事をしてきたその専門家と、彼が薦めた薬局を信頼し、サプリメントは安全なものだと信じました。しかし残念なことに、そのビタミン剤(消化を改善するためのもの)は、WADAの禁止物質であるごく微量のヒドロクロロチアジドで汚染されていました」
バグニスは検査結果の通知を受けた25年10月、「決して意識的に禁止物質を摂取することはないと明言したい」と潔白を訴え、「真実が明らかになり、公正な結末を迎えられると確信しています」と投稿していた。
近年、テニス界では意図せぬ形でのドーピング違反が波紋を呼んでいる。世界王者のヤニック・シナー(イタリア)も、スタッフの不注意による二次汚染で3カ月間の出場停止処分を受けた。バグニスの場合は医師が推奨したサプリメントが原因だったが、「口にするものへの責任は全て選手にある」という厳格なルールの下、1年という重い代償を払うことになった。
構成●スマッシュ編集部
【画像】出場停止処分を受け入れたバグニスのインスタグラム投稿
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