レッスン

【テニスギア講座】振りやすさやパワーの向上につながる!? ラケットに貼る「鉛テープ」の効果に迫る<SMASH>

松尾高司

2026.08.01

プロは相手の打球に打ち負けないためにラケットの重さ・バランスを調整する。自分のスイングパワーで「試合の最後まで振り切れる」ように鉛テープを貼る。(C)Getty Images

 今回のテーマは「ラケットに貼る鉛テープ」です。プロや上級者がフレームに鉛テープを貼っているのを見たことがあると思いますが、何が変わって、どんな効果があるのかを知ってください。

 プロ選手たちは強烈な打球の応酬に負けないため、ラケットをカスタマイズして使うことが多いですね。選手によっては、プレー環境に応じてストリングのテンションはもちろん、フレームのバランスまで使い分けることもあります。

 外見的にわかりやすいのが、フレームに貼る「鉛テープ」です。貼る位置や、追加する重さなどを自分にとって必要なだけ、1グラム単位で調整できるのが鉛テープのメリットです。

 あれによって、いったい何が変わるのでしょう? たった1カ所にテープを貼るだけで、3つのスペックが変化します。

◎静的バランス
◎スイングウェイト
◎全体重量

 鉛テープを貼るには「どこに・どれだけ貼れば、何が・どう変わるか」を理解して調整する必要があります。
 
 まずは「静的バランス」です。カタログなどに「バランス」として、平均値で記載されています。ラケット自体のバランスが取れるポイントをグリップエンドからの距離で提示し、数字が大きければ「先が重い」、小さければ「先が軽い」ということを示します。

 次に「スイングウェイト」。プレーヤーにとって振りやすさを示す数値で、静的バランスに対して「動的バランス」とも言えます。

 実質的な「振り重さ感覚」として最も重要なんですが、カタログに記載されることは稀で、テニス専門店などにある、専用計測機器で計ってもらうことができます。一般的に"285"を中心に、数字が小さければ「振りやすい」ですが「出力パワーが小さく」なります。数字が大きくなれば「振り出しづらい」けれども、振り出してしまえば「大きなパワー」を発揮します。

 鉛テープをどこに貼ろうと、当然「ラケット全体の重量」も変化します。軽く、振りやすく感じても、絶対重量は増していますから、ラケット全体を振る腕には負担増になることも忘れてはいけません。ですから、適切な部分に、効果を得るための最低限量を追加することを忘れないようにしましょう。
 
NEXT
PAGE
トップに貼るか、グリップに貼るか? 両サイドに振り分けるのもアリ