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レッスン

倒したいと思っていた相手にとうとう勝利できそうな時、勝ち切るためにどうすればいい!?【テニスメンタルアドバイス6】

スマッシュ編集部

2020.03.18

アドバイスしてくれた吉備雄也(左)と、高橋悠介(右)。写真:THE DIGEST写真部

アドバイスしてくれた吉備雄也(左)と、高橋悠介(右)。写真:THE DIGEST写真部

 強い相手に勝てそうなところまで来て、自分が崩れて負ける……。できるなら、そんな思いはしたくない。勝ちビビることなく、最後まで勝ち切りたい! どうすればそれが可能なのか、何度も厳しい試合を戦ってきたテニス選手に話を聞いた。

 勝ちビビリの状態になる原因を話してくれたのは吉備雄也。「試合前に『今日の試合は厳しいだろう』と思っていた時に勝ちビビりすることがほとんどです。いくらランキングが上の相手でも『今日は絶対勝ってやる』と思っていると勝ちビビリはしません。人によるかもしれませんが、勝ちビビリという状態は、自分がノンプレッシャーでプレーしていて、いざ勝ちが目の前に来た時に、『ヤバイ、勝てちゃうかも』と思うことが原因だと思います」

 では、どうすれば、「絶対勝ってやる」という強い気持ちを持てるのだろうか? 「僕の場合は家族、子どもができて『絶対勝つ』とより強く思えるようになりました」と、父親だからこそのモチベーションがあると言う。
 
 ジュニアの時は当然ながら違う方法を取っていた。「誰でも絶対に負けたくないライバルがいると思います。僕にとっては井藤祐一でした。だから試合前は、『今日の相手に負けると、この選手は祐一に負けているから、自分は彼より下だと思われる』など強引に考えて、負けず嫌い心を駆り立てていました」。多少強引でも、何が何でも勝ちたいと思えるなら、それは良い方法だ。勝利への強い欲求が、勝ちビビりを乗り越えさせてくれるだろう。

 高橋悠介は、勝ちビビった時こそ、「1ポイントも落とさないくらいの感じで、逆にもっと気合を入れています」と言う。「そういう時は弱気になることが多いので、とにかく声を出して『負けているところから挽回しようとしている』という感じの気合を出して、相手のミスでもポイントを取った時でも、自分に『よし』と喝を入れるようにしています。勝っていても、自分に緊張感を出すようにして、とにかく気持ちが引かないようにすることを意識しています」

 勝っていても挽回しているような緊張感を出して、執着する高橋と、勝利したいという強い気持ちを駆り立てる吉備。勝ちビビりをしないためには、思い込みが役立ちそうだ。

構成●スマッシュ編集部、取材協力●HEAT JAPAN
※スマッシュ2017年4月号から抜粋・再編集

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