秋晴れの空の下、有明コロシアムで2人のレフティ選手が拳を天に突き上げて、自らの準決勝の勝利を祝福した。
1人は、世界23位のレイラ・フェルナンデス(カナダ)。もう1人は、世界13位のディアナ・シュナイダー(ロシア)。2026年の「東レパンパシフィックオープン」は、実力者による決勝戦のカードが実現した。
長いシーズン終盤のこの時期は、どの選手も疲れの色を隠せない。開幕直前に多くの選手が出場を取りやめたり棄権したのは、みな満身創痍のためだ。
その重い空気を切り裂くように、前述の2選手は縦横無尽にコートを駆け、左腕を振りぬき強打を叩き込む。フェルナンデスはラッキールーザーのカミラ・ラヒモワ(ウズベキスタン)に7-5、6-3で、シュナイダーは18歳の新鋭ミア・ポハンコバ(スロバキア)に6-3, 7-6(7)で勝利。
いずれの試合も2セットで終わっているが、スコア以上の熱戦の事実は、試合時間に反映される。フェルナンデスは1時間54分、シュナイダーは1時間46分、精力的にコートを駆けまわった。
決勝進出者の2人が、心身ともにエネルギーに満ちているのは、決して偶然ではない。フェルナンデスは、先週の中国寧波市開催のWTA500大会でも決勝進出。ひと月前のシンガポール大会(WTA500)では優勝と、充実のアジアスイングを過ごしている。その理由をフェルナンデスは、以下のように説明した。
「全米オープンが終わった時、私はチームのみんなで今後について話し合った。どの大会に出るべきか?シーズンを短く終えるか、多く戦うか?その中で全会一致したのは、今の私に必要なのは実戦だということ。厳しい環境や、試合中の心地よくない状況下で勝ち切る精神的なタフさは、実戦でしか得られないものだから」
そのような明確な目的を胸に挑んだからこそ、最後の一歩が踏み出せる。「シーズン終盤に来て、自分のプレーが良くなっているのがうれしい。特に、メンタルが強くなったと感じる」
穏やかな口調で、フェルナンデスは断言した。
一方のシュナイダーも、今シーズン初タイトル獲得に向けてモチベーションが高い。昨晩は、アレクサンドラ・イーラ(フィリピン)と3時間近い熱戦を勝ち切り、その翌日も疲れを見せずに驚異の粘り強さを発揮した。
「フィットネス面では、アジアスイングに向けてとても良い準備ができた」と、世界13位の22歳は言う。昨年8月には、大坂なおみを世界1位に導いたサーシャ・バイン氏をコーチに迎えた。その成果は、「結果に表れている」とシュナイダーが笑う。
「一番の成長は、メンタル面。テニスで一番難しいのは、試合を通して自分を駆り立て続けること。第1セットで良いプレーをしても、残り2セットで落ちてしまうのはよくあること。その部分にサーシャとは取り組んできたし、実際に試合を重ねるごとに精神面が安定してきたと感じている」
新コーチとの取り組みで、安定したという精神面。確かに2人の信頼関係は、コート内外でのやり取りにも見て取れた。
明確な目的意識を携え東京に乗り込んできた2人の、必然ともいえる頂上決戦。両者の闘志が真っ向からぶつかる一戦は、来季をも占う好ゲームになりそうだ。
取材・文●内田暁
【画像】レイラ・フェルナンデスとディアナ・シュナイダーが共に初のPPO決勝進出|東レPPOテニス
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1人は、世界23位のレイラ・フェルナンデス(カナダ)。もう1人は、世界13位のディアナ・シュナイダー(ロシア)。2026年の「東レパンパシフィックオープン」は、実力者による決勝戦のカードが実現した。
長いシーズン終盤のこの時期は、どの選手も疲れの色を隠せない。開幕直前に多くの選手が出場を取りやめたり棄権したのは、みな満身創痍のためだ。
その重い空気を切り裂くように、前述の2選手は縦横無尽にコートを駆け、左腕を振りぬき強打を叩き込む。フェルナンデスはラッキールーザーのカミラ・ラヒモワ(ウズベキスタン)に7-5、6-3で、シュナイダーは18歳の新鋭ミア・ポハンコバ(スロバキア)に6-3, 7-6(7)で勝利。
いずれの試合も2セットで終わっているが、スコア以上の熱戦の事実は、試合時間に反映される。フェルナンデスは1時間54分、シュナイダーは1時間46分、精力的にコートを駆けまわった。
決勝進出者の2人が、心身ともにエネルギーに満ちているのは、決して偶然ではない。フェルナンデスは、先週の中国寧波市開催のWTA500大会でも決勝進出。ひと月前のシンガポール大会(WTA500)では優勝と、充実のアジアスイングを過ごしている。その理由をフェルナンデスは、以下のように説明した。
「全米オープンが終わった時、私はチームのみんなで今後について話し合った。どの大会に出るべきか?シーズンを短く終えるか、多く戦うか?その中で全会一致したのは、今の私に必要なのは実戦だということ。厳しい環境や、試合中の心地よくない状況下で勝ち切る精神的なタフさは、実戦でしか得られないものだから」
そのような明確な目的を胸に挑んだからこそ、最後の一歩が踏み出せる。「シーズン終盤に来て、自分のプレーが良くなっているのがうれしい。特に、メンタルが強くなったと感じる」
穏やかな口調で、フェルナンデスは断言した。
一方のシュナイダーも、今シーズン初タイトル獲得に向けてモチベーションが高い。昨晩は、アレクサンドラ・イーラ(フィリピン)と3時間近い熱戦を勝ち切り、その翌日も疲れを見せずに驚異の粘り強さを発揮した。
「フィットネス面では、アジアスイングに向けてとても良い準備ができた」と、世界13位の22歳は言う。昨年8月には、大坂なおみを世界1位に導いたサーシャ・バイン氏をコーチに迎えた。その成果は、「結果に表れている」とシュナイダーが笑う。
「一番の成長は、メンタル面。テニスで一番難しいのは、試合を通して自分を駆り立て続けること。第1セットで良いプレーをしても、残り2セットで落ちてしまうのはよくあること。その部分にサーシャとは取り組んできたし、実際に試合を重ねるごとに精神面が安定してきたと感じている」
新コーチとの取り組みで、安定したという精神面。確かに2人の信頼関係は、コート内外でのやり取りにも見て取れた。
明確な目的意識を携え東京に乗り込んできた2人の、必然ともいえる頂上決戦。両者の闘志が真っ向からぶつかる一戦は、来季をも占う好ゲームになりそうだ。
取材・文●内田暁
【画像】レイラ・フェルナンデスとディアナ・シュナイダーが共に初のPPO決勝進出|東レPPOテニス
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