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錦織圭とフェデラーが必ずやっている、サービスの鉄板アクション2【テニスレッスン】

スマッシュ編集部

2020.05.02

錦織圭(左)とフェデラー(右)のサービスの共通点は重要な基本。写真:THE DIGEST写真部

 38歳にして完璧なプレーを持続するフェデラー、小柄な体格で世界のトップと渡り合う錦織。2人のテニスをよく知れば、上達のヒントをつかめるに違いない。サービスにおける、2人が共通して実践する"鉄板アクション"から重要な基本を導き出そう。今回はスイングとインパクトでの共通点を2つ紹介する。全日本選手権複優勝などの実績を持つ佐藤文平氏が、教えてくれた。

 サービスは、足から上に伝わってきた力の全てを、ボールに凝縮させてパワーを出す。そのためにしていることは、「インパクトで身体を開き切らず、少し閉じておくことが重要です。2人は、上に残していた左手を下ろしてきて、インパクト直前から身体にピッタリくっつけることで、それを実践しています」

「左手が壁になって身体の動きが止まり、逆にラケットを持つ右腕が走っていくのです。言ってみれば、左手の壁とラケットでボールを一瞬"挟み込む"ようなイメージです。これにより強烈なインパクトを迎えた後、左手の抑えを解放し、身体は開いていきます」。サービスでは左手の使い方が大事なのだ。
 
 インパクトでの共通点もある。「インパクトにおける腕と肩の形です。2人とも右ヒジ・右肩・左肩がほぼ一直線になっています。これがスイングを加速する上で最も効率的な形です」

「よく"腕が耳に触れるくらいラケットを上げて"と言われますが、それは間違い。実際は腕と耳は離れています。それを実感するために、2人を真似てインパクトの形を作ってみましょう。ラケットは高い位置にありますが、それは身体(肩のライン)が斜めになっているからで、腕を真上に伸ばしているわけではありません。この形のまま、身体を真っすぐに戻せば、腕と耳はかなり離れていることがよくわかるでしょう。腕で耳をこするように振ると、スピードが出ないばかりか、ケガもしやすいので要注意です」

 フェデラーと錦織が共通して行なっているアクションをイメージできただろうか。サービスでの打点をできるだけ高くしようと思って、腕と耳がくっついている人もいるので気を付けよう。

解説=佐藤文平
早稲田大学時代にインカレを制し、卒業後プロ転向。ワールドチームカップ日本代表、全日本選手権複優勝などの実績を残す。現在はテニス中継の解説者、HALEOテニスディビジョン統括ディレクターなどを務める傍ら、日体大大学院博士後期課程でスポーツバイオメカニクスを研究中。

構成●スマッシュ編集部
※スマッシュ2019年3月号から抜粋・再編集

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