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海外テニス

「もっと黒人テニスプレーヤーが増えるきっかけに」アメリカ期待の若手、ティアフォーが明かす野望

誉田優

2020.05.28

昨年のネクストジェンファイナルズでは準決勝に進出したティアフォー。(C)GettyImages

昨年のネクストジェンファイナルズでは準決勝に進出したティアフォー。(C)GettyImages

 ATPの公式サイトが、アメリカの期待の若手、フランシス・ティアフォーの特集記事を掲載した。

 現在世界ランク81位のティアフォーは、2018年のデルレイビーチでツアー初タイトルを獲得し、2019年2月にはキャリアハイの29位を記録した。さらに、21歳以下の若手選手上位8名で争われる、ネクストジェンファイナルズにも18年、19年と2年連続で出場するなど活躍しているが、双子の兄弟、フランクリンと一緒にクラブで壁打ちをしていた時は、世界の大舞台で戦うことになるとは夢にも思わなったという。

 同記事で「僕がテニスを選んだんじゃない。テニスが僕を選んだんだ」と語ったティアフォーは、ラケットを握り、ボールを打つことに興奮した瞬間を昨日のことのように思い出せるとも述べた。「学校から帰ってテニスコートに走るのが待ちきれなかった。すごく楽しかったんだ。フランクリンと僕はずっと一緒にいたし、たくさんの思い出を作った。良い兄弟だと思うよ」。
 
 ティアフォーは、夢を実現するためには「どんなに難しい目標でも追い続ける」ことが大切だと力説する。彼はプロテニスプレーヤーという夢を叶えたが、そのために多くのことを犠牲にしてきた。だが後悔はないという。「僕は普通の子どもとして過ごすことを諦めた。でも、人生で最高だと思える瞬間を過ごしてきたし、それこそが僕の望んだことだったんだ」と振り返った。

 また、バスケットボールの大ファンでもあるティアフォー。レブロン・ジェームズと、今年1月にヘリコプターの墜落事故で亡くなったコビー・ブライアントがお気に入りの選手だ。彼らが歩んできた伝説的アスリートの道を追うことが、ティアフォーの願いだという。

「いつか信じられないような伝説を打ち立てたいと思っている。最終的に、もっと黒人のテニスプレーヤーが増えるきっかけになって、そういった人たちのロールモデルになれたらいいね」

 飛躍を続ける22歳の黒人選手は、野望をそう明かした。

文●誉田優
フリーライター。早稲田大学スポーツ科学部卒業。
Twitter:yu__honda/Instagram:yu__honda

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