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海外テニス

セレナとアンドレスクが全米オープン決勝へ! 37歳の最多記録か? 19歳の初優勝か?

内田暁

2019.09.06

10度目の全米決勝進出を決めたセレナのバックハンド。写真:山崎賢人(スマッシュ写真部)

10度目の全米決勝進出を決めたセレナのバックハンド。写真:山崎賢人(スマッシュ写真部)

全米オープン女子シングルス準決勝/9月5日(現地時間)
S・ウィリアムズ(USA)6-3 6-1 E・スビトリーナ(UKR)
B・アンドレスク(CAN)7-6(3) 7-5 B・ベンチッチ(SUI)

 37歳は、バックのウイナーと共に悠然とネットに歩みを進め、勝負を懸けたフォアのリターンで勝利した19歳は、頭に手を当て、歓喜と驚嘆の色を顔っぱいに広げた。

 セレナ・ウィリアムズがスビトリーナを、アンドレスクはベンチッチを破り、それぞれ決勝戦の舞台へ。セレナは、史上最多タイとなる24回目のグランドスラム優勝を、そしてアンドレスクは、初のビッグタイトルを求めて頂上決戦へと挑む。

 試合序盤のセレナは、決して、盤石だったわけではない。リターンから果敢に攻めるスビトリーナに、いきなり3本のブレークポイントを握られる。だがこの危機をサービスで脱し、さらに3-1とリードした後のブレークの危機も、サーブ&ボレーを交えて切り抜けた。

 以降は落ち着き払ったセレナに、崩れる気配が見られない。長い打ち合いにも焦ることなく、むしろ先に音を上げたのはスビトリーナの方。「カナダ(トロント)大会の前には、過去にないほどトレーニングを積んできた」という37歳は、ドロップショットにも鋭い出足で反応し、自分のポイントへと変えていく。心技体の高い融合を見せたセレナが、2年連続で決勝の席を勝ち取った。
 セレナ戦の熱も冷めぬセンターコートに足を踏み入れたのは、いずれもグランドスラム初の準決勝を戦う、アンドレスクとベンチッチ。

 ベンチッチが、ボールの跳ね際を捉え早いペースで攻めれば、アンドレスクはスライスやドロップショットなど多彩な球種を用いて、ベンチッチのリズムを崩しにかかる。両者四つに組む互角の攻防の末に、第1セットは、タイブレークで攻めたアンドレスクが先取。

 第2セットは、より早い展開でアンドレスクを左右に走らせるベンチッチが、5-2とリードしサービスゲームを迎えていた。だが、「追い詰められるほどに、集中力が高まり良いプレーができる」という19歳は、諦めない。誰もが決まったと思った相手のスイングボレーを、ロブで打ち返しライン際に落とすというスーパープレーも披露。この一打で流れを力強く引き寄せたアンドレスクが、5ゲーム連取で第2セットを……即ち、試合そのものを制した。

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