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国内テニス

伊藤竜馬が日本人離れした強烈なフォアハンド「ドラゴンショット」を打てる理由【男子テニス】

赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

2020.07.21

伊藤竜馬の強烈なフォアハンドはドラゴンショットと呼ばれている。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

伊藤竜馬の強烈なフォアハンドはドラゴンショットと呼ばれている。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 伊藤竜馬の代名詞と言えば、強烈なフォアハンドの「ドラゴンショット」。名前の「竜」から取って命名されたものだが、フラット気味で豪快にボールを叩き、相手コートに突き刺さるショットは、固有の名前ができるほど強烈なものである。「『何か違う種類の軌道、球種だ』と対戦した相手から言われるので、1度自分で自分のショットを返してみたいです(笑)」と本人こそが体験してみたいものでもある。

 なぜ「ドラゴンショット」は生まれたのか、本人に聞いてみると、「子どもの頃の憧れの選手がアガシで、マネをしてライジングで引っぱたく感じで打っていたので、その流れで成長した影響があると思います」

 しかし、アガシのマネをしていた子どもは多かったはず。他にも何か理由があるに違いない。「小学3年、4年生の頃、高校生と練習をしていました。自分が一番年下だったので、そういうボールが打てるようになったのかも」と付け加えた。

 少しぽっちゃりしていた小学生の頃の伊藤は、その頃からパワフルなショットを打っていた。それを「ドラゴンショット」まで、成長させていく。
 
「高校生の時、仲間から『球が速い』と言われて、調子に乗って打ちまくっていました(笑)。見せ場、みたいな感じでどんどん打っていました」。それでエースが取れたためジュニアの頃は強打一筋だった。回転や展開が大事だとわかり、戦術も含めて本当にテニスを理解し始めたのは、「プロになってから」だと言う。

 アガシのマネから始まり、年上の人に負けないように頑張ってスピードを出し、仲間に褒められて打ち続けた。ドラゴンショットが打てるようになったのは、「単純さ、でしょうかね」と笑った。

 今年で32歳の伊藤は、自分のプレースタイルについて、「理想を言うなら、展開とかテンポの早さはほしいですよね。30オーバーになったので、省エネでいきたい気持ちはあります。でも、基本は打って、打っていくことですけど」

 勝手ながら外野の意見としては、省エネしつつドラゴンショットを打ち続けてほしい。豪快なショットで大物食いをする試合を見るのはテニス観戦の醍醐味だ。

取材・文●赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

【PHOTO】伊藤竜馬のドラゴンショット、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』
 

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