海外テニス

「本当にうれしいよ」テニス選手のバウティスタアグートが、スペインの名門サッカークラブ・ビジャレアルと契約

中村光佑

2020.08.01

幼いころには、ビジャレアルのユースチームに所属していたというバウティスタアグート。(C)GettyImages

 世界ランク12位のロベルト・バウティスタアグート(スペイン)が30日、スペイン・バレンシア州カステリョン県に拠点を置く名門サッカークラブ『ビジャレアルFC』と契約を結んだことを『マルカ』が報じた。バウティスタアグートは、自身の名がプリントされたビジャレアルのユニフォームを持ち、クラブ会長のフェルナンド・ロイグ氏とのツーショット写真をインスタグラム(@robertobautistaagut)で公開している。

 ビジャレアルは「Endavant Esports」という県内のスポーツ推進プロジェクトを運営しているが、アグートもその一角に加わることになる。元々Endavant Esportsは2004年のアテネオリンピックにおいて、ビーチバレー種目メダリストのパブロ・エレーラ氏への働きかけを皮切りに、十数年にわたり様々な選手を経済的に支援してきた。現在では各競技での記録保持者やオリンピックメダリストを含め、39人のアスリートが支援を受けており、年々活動の幅を広げている。

 バウティスタアグートは、テニスに専念することになる前に、ビジャレアルのユースチームに所属していた経歴を持つ。長年のクラブとのつながりから生まれた契約なのだが、実はサッカークラブと契約を結ぶエリートテニスプレーヤーは彼が初なのだという。スペインテニス界のレジェンド、ナダルでさえもサッカークラブとは契約していない。
 
 今回の契約により、バウティスタアグートはおよそ2年半にわたって、ATP・ITF主催の大会、並びに4大大会や代表戦などでビジャレアルのロゴ入りウェアを着用する。一方、ビジャレアルが提供する医療サービスや、疲労回復のためのサポートなど、健康面でも様々な支援を受けられるようになるようだ。

 彼はインスタグラムにアップした写真と共に、「幼い頃からビジャレアルとは深いつながりがある。自分が出場する大会で、(チームの)ロゴ入りウェアを着られるなんて本当にうれしいよ」と語った。この投稿には、ファンからの祝福のコメントの他、ドミニク・ティーム(オーストリア)からも「素晴らしいことだね!」というコメントが寄せられていた。

 2019年にはウインブルドンベスト4やデビスカップ優勝、世界ランキング9位を記録するなど輝かしい成績を残すバウティスタアグート。ツアー再開後はビジャレアルからのサポートを背に、さらなる飛躍が期待される。

文●中村光佑

【画像】特製ユニフォームを持ってクラブ会長とツーショット!バウティスタアグートの投稿はこちら
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