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海外テニス

ATPファイナルズは無観客での開催を予定。チケットは全額返金される【海外テニス】

中村光佑

2020.08.17

昨年のATPファイナルズはチチパスが優勝(右)、ティームが準優勝だった(左)。中央はステファン・エドバーグ。(C)Getty Images

昨年のATPファイナルズはチチパスが優勝(右)、ティームが準優勝だった(左)。中央はステファン・エドバーグ。(C)Getty Images

 ATP(男子プロテニス協会)が14日、2020年シーズンの大会予定表を新たに更新し、トップ8が集うツアーファイナルズを予定通り開催する意向であることを「マルカ紙」が報じた。日程は11月15日から22日までの8日間で、ダブルスも開催される予定だ。

 イギリス政府が公布した新型コロナウイルス感染対策プロトコルに従う形で、ATPは現状ツアーファイナルズを無観客で開催する意向だ。チケットを購入したファンには大会のオフィシャルパートナーを通じて全額返金が行なわれる。

 しかしながら、ATPは厳しい状況の中で今年度のツアーファイナルズもファンが観戦できるような体制を構築することに努めており、ロンドン全体でも感染対策を目的としたパイロット実験(試験的実験)を進めているという。仮に観客の入場が可能になった場合、チケットを再販売する計画も立てているようだ。
 
 ATP会長のアンドレア・ガウデンツィは、「ツアーファイナルズはここ数年にわたりテニスファンの支えがあって成功を収めてきた。(しかし)今年は観客で会場が埋め尽くされる光景が見られないことを、誰も疑問には思わないはずだ」とした上で、「英国政府の指導のもと、ファンや大会関係者の健康と安全を最優先に考え、可能な限り安全な方法で大会を開催することが(何よりも)重要だ」と開催に向けての意気込みを語った。

 今年度のATPツアーはコロナウイルス感染拡大を考慮し、19年3月から20年までの成績に応じて算出する変則的なランキングのシステムを採用している。また、今年度はポイントの失効が課されないため、下位選手のポイント加点に関わらず、シングルスではすでに世界1位のノバク・ジョコビッチと同2位のラファエル・ナダル、さらに同3位のドミニク・ティームがツアーファイナルズ出場権をいち早く獲得した。ダブルスでは20年度の全豪オープンを制したレジ―ブ・ラム、ジョー・ソールズベリー組が出場権を手に入れている。

 今年は50回目の節目の大会で、2009年から続いてきたロンドンでの開催も今シーズン限りで最後となる。なお、すでに21年シーズンから25年シーズンまで、舞台をトリノ(イタリア)へ移すことが決定されている。

文●中村光佑

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