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海外テニス

「地獄に…」ボール直撃の線審へ、過激ファンから誹謗中傷の嵐。ジョコは「彼女は何も悪いことはしていない」と弁護

スマッシュ編集部

2020.09.08

線審のもとに届く人格を疑うようなコメントに、ジョコビッチが声を上げた。(C)GettyImages

線審のもとに届く人格を疑うようなコメントに、ジョコビッチが声を上げた。(C)GettyImages

 全米オープンテニス(アメリカ/ニューヨーク)に出場していた、男子テニス世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、現地7日のパブロ・カレノブスタ(スペイン)との4回戦で、線審にボールをぶつけてしまい失格となった。

 線審の女性は、不意に喉元を襲った衝撃に、一時的に呼吸がしづらい状況に陥り、その場に座り込んでしまったが、大事には至らなかったようだ。ジョコビッチも試合後、ツイッターへのコメントを発表し、彼女の身を案じつつ「非常に申し訳なく思っています。意図的ではありませんでしたが、間違っていました」と謝罪の意を述べた。

 これで一件落着かと思いきや、今度は、ジョコビッチの失格に納得のいかない一部テニスファンの、過激な行動が問題となっている。線審の個人SNSアカウントに、誹謗中傷を浴びせ始めたのだ。

 どうやらこの行動は、ジョコビッチの母国であるセルビアのタブロイド紙が、彼女のインスタグラムアカウントを不用意に公開しまったことよって始まったという。彼女のもとには「恥を知れ!」「あなたのせいで最高のテニスプレーヤーが失格になった」「地獄に落ちろ」といった、非常に攻撃的なコメントが寄せられている。
 
 中には、彼女の非常に個人的かつセンシティブな情報をもとに、心無い言葉を浴びせるファンも見られるが、その内容はとてもここに記載できないような悪質なものだ。

 そして、この騒動はついにジョコビッチの耳にも届いたようだ。ジョコビッチは、8日に自身のツイッターアカウントで「親愛なるノール(ジョコビッチの愛称)ファンへ」と新たなコメントを発表。

「昨夜、ボールに打たれた線審は、私たちのコミュニティのサポートを必要としています。彼女は何も悪いことはしていません。彼女のことを気遣ってあげてください」と、線審を擁護し、コミュニティへの自制を呼びかけた。

 昨今は、日本でもネット上での誹謗中傷に対する注目度が上がっているが、それは海外でも同じことのようだ。これらの心無い言葉に、線審の女性がさらなるダメージを受けてしまわないよう願うばかりである。

構成●スマッシュ編集部

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