海外テニス

大坂なおみ、全米2度目の優勝!グランドスラム3度目の戴冠。諦めないテニスでアザレンカに逆転勝利【全米テニス】

スマッシュ編集部

2020.09.13

序盤こそ少し固さが見られた大坂だったが、不屈の精神で持ち直した大坂。(C)Getty Images

 全米オープンテニス(アメリカ/ニューヨーク)は大会13日目の9月12日(現地時間)、女子シングルス決勝戦が行なわれ、第4シードの大坂なおみがビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)に1-6、6-3、6-3と、見事な逆転勝ちで全米オープン2度目の優勝を果たした。

 今大会では黒人差別への抗議を込めて、毎試合違う被害者の名前が記された黒マスクで入場している大坂。この日のマスクには、2014年に公園でモデルガンを使って遊んでいたところを、警官に誤って射殺された当時12歳の少年「タミル・ライス」くんの名が記されていた。

 試合前のインタビューで「コートに立つからには勝つ」「今日はベストを尽くしたい」と語った大坂だったが、自身のサービスで始まった第1セットの第1ゲームに、ダブルフォールトや凡ミスを重ねて早々の被ブレーク。

 久々のグランドスラム決勝の舞台とだけあって少し固くなったか、ミスの少ない上に攻撃的なテニスを貫く相手に、思うようなプレーをさせてもらえず、第5、第7ゲームでもブレークを奪われてセットを落としてしまった。

 第2セットでは、立ち上がり2ゲームを連取された大坂だったが、直後のリターンゲームからはラリーのペースを落とし、1本1本ボールを繋ぐことで相手のリズムを狂わせる。その後はミスが増え始めたアザレンカに、一転して攻めのテニスを展開し、4ゲーム連取でセットオールとした。
 
 勝負の第3セット。流れをつかんだ大坂はストローク戦でウイナーを量産。第4ゲームで値千金のブレークを奪い3-1とリードすると、続く第5ゲームは3本のブレークピンチを跳ね返してさらに勢いに乗る。

 その後、第7ゲームでブレークされるも大坂優位は変わらず。続くリターンゲームですぐにブレークバックし、最後のサービスゲームを危なげなく取り切って優勝を決めた。

 見事な逆転でグランドスラム3勝目を挙げた大坂。決勝を含め、今大会で見せた戦いぶりには目を見張るものがあった。それは、ツアー中断中にウィム・フィセッテ氏や中村豊氏ら、陣営と共に取り組んだフィジカルトレーニングの成果だろう。

 この後は、全仏オープンを終着地として、さらにフィジカルが要求されるクレーコートでの戦いが続く。彼女のさらなる活躍に期待したいところだが、まずは連戦の疲れを癒して、万全の状態でクレーシーズンを迎えてほしい。

構成●スマッシュ編集部

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