全米オープン決勝で、元世界１位のビクトリア・アザレンカを相手に、見事な逆転勝利を決めた大坂。これまでメンタルの弱さを指摘されることの多かった彼女だが、この試合で見せた不屈の精神について、試合後の記者会見で語っている。

　大坂は、ここ最近で学んだことについて「どんなことがあっても、どの試合でも必ずチャンスがあるということ」だと語り、「そのチャンスを見つけられるかどうかは自分次第」とも付け加えた。

　大会期間中は、バブル内に籠っての生活で「ストレスが溜まって辛い時もあった」そうだが、「全体的に見ると精神的に強い人間になれた。ずっとそうなりたいと思っていたので、一歩前進ですね」と、自身の成長を喜んだ。「全てが自分を良くするための後押しになっている気がする。今週は本当に良いテニスができたと思うし、それには満足しています」とも言う。
  　今回の劇的な優勝で、かなり多くの祝福メッセージが届いたそうだが、誰からのメッセージが一番嬉しかったか？　と問われると、真っ先に母親を挙げた。
「私にとっては、そういうのはいつもパパかママなの。今回はママから（のメッセージ）で、パパは試合が終わった後、自転車でどこかに行ってしまったみたい。ちょっと緊張しすぎちゃったのかな？」と、大坂は時折笑みをこぼしながら明かした。

　「勝つたびに両親を幸せにしたい」と語る大坂。「母とは、特にここニューヨークでは、たくさんの思い出があります。多くの犠牲を払ってくれているのを知っているので、いつか恩返しができるといいと考えています」と両親への想いを述べた。

文●東真奈美

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