海外テニス

ジョコビッチ、またもボールが線審直撃でヒヤリ!「すごく嫌なデジャヴだった」

中村光佑

2020.10.06

グランドスラム4回戦で線審にボール直撃…。嫌な記憶がフラッシュバックしたジョコビッチ。(C)Getty Images

 テニスの四大大会『全仏オープン(フランス/パリ)』は現地5日に男子シングルス4回戦が行われ、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第15シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)を6-4、6-4、6-3のストレートで下し、ベスト8進出を決めた。

 途中苦戦を強いられる展開もあったが、抜群の安定感を見せて勝利を引き寄せた。一方で試合中、リターンが線審の頭に直撃してしまうハプニングにも見舞われ、そのことについてジョコビッチは試合後にコメントを残している。

「しまったと思った。すごく嫌なデジャヴだったよ。ボールが当たったところが少し赤くなっているのが見えたから、大丈夫なのかどうかを確認しようとしたんだ。彼(線審)はうまく対処してくれたけど、直撃だったから無事であることを祈っている」と振り返っている。

 9月に行なわれた全米オープン(アメリカ/ニューヨーク)では、苛立ち紛れに放ったボールが線審の喉元に直撃し、4回戦途中でまさかの失格処分を受けていたジョコビッチ。もちろん今回のアクシデントはプレー中に発生したため、特に問題はないが、その際の記憶は今も脳裏に焼き付いているようだ。
 
 ジョコビッチは、「(全米オープンの件があるから)色んな記者が話題にすると思う。ただ今回のような(インプレー中の)アクシデントは長い間ツアーを転戦する中でよく見る光景だね」と続けたが、やはりどこか気まずさは隠せない様子だった。

 さらに、準々決勝で対戦する第17シードのパブロ・カレノブスタ(スペイン)は、奇しくも全米オープンで失格となった試合の相手。早くも再戦の舞台が整った形だが、ジョコビッチは彼について「ここ最近プレーの質が明らかに上がってきていて、すべてのサーフェスで結果を残している。よくボールを拾うから厄介な相手だよ」と警戒感を示している。

 開幕前には「2度と同じ過ちを繰り返さない」と意気込みを語っていたジョコビッチ。その気持ちを胸に、また全選手の大きな壁となって立ちはだかることを期待したい。

文●中村光佑

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