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国内テニス

今年の全日本選手権は無観客、序盤はセルフジャッジ、賞金減額…コロナ禍で苦慮を重ねて開催にこぎつける【国内テニス】

スマッシュ編集部

2020.10.14

今年も何とか開催されることになった全日本選手権。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

今年も何とか開催されることになった全日本選手権。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 日本テニス協会(JTA)は、10月28日(水)~11月1日(日)に有明コロシアム・有明テニスの森公園で開催する「三菱 全日本テニス選手権95th」の概要を記者発表した。今年は無観客試合とする他、選手やスタッフに様々な新型コロナウイルス感染防止策を講じるという。

 試合は男女シングルス32ドローで、最初の4日間(1回戦~準決勝)は新設のインドアコート8面を初めて使用し、決勝のみコロシアムで実施。1回戦は第3セットが10ポイントのマッチタイブレーク形式を採用し、2回戦から通常の3セットマッチとなる。これは、試合数が多い大会初日になるべく選手の滞在時間を短くし、インドアコートで密にならないようにとの配慮からだ。

 また、1、2回戦は主審・線審とも付かない完全セルフジャッジ制で、スタッフの人数も削減した。準々決勝から主審・線審を配置し、ボールパーソンは決勝のみ付く。選手には在住都道府県でのPCR検査を義務付けし、試合前日から敗退した日の夜まで、JTAが用意したホテルに宿泊させる。

 検査や宿泊の費用はJTAが負担し、また無観客試合で入場料収入がないことなどから、今年は賞金額が減少。最低保証額として、賞金総額は昨年の2874万円から1120万円に、優勝賞金は400万円から160万円に抑えられた。ただし大会開始までにスポンサー獲得などの努力を続け、できる限りの上乗せを目指すとのことだ。

 会見で福井烈・JTA専務理事は「コロナ禍では初の全国的な大会となる。安心安全な大会開催に向け、今までとは違うルールがあるが、それも選手に最高のプレーをしてもらうため」と語った。また無観客ではあるが、JTAでは動画配信を活用し、決勝はNHKのBS1で放映予定なので「ぜひ放送を通じて選手を応援してほしい」と述べた。
 
 なお、出場予定選手は既報のエントリーリストから若干変更があった。女子はJTAランキング1位の日比野菜緒をはじめ、19歳のホープ内藤祐希、昨年の全日本女王・本玉真唯、ワイルドカードの加藤未唯らが参戦。男子は守屋宏紀がウィズドローし、昨年の準優勝者・清水悠太、17年の大会を制した高橋悠介、ダブルス2連覇中の今井慎太郎、8年ぶり出場の内田海智らが名を連ねる。

 以下は出場予定選手上位10人(頭の数字はJTAランキング)。

◆男子シングルス
10 清水悠太(三菱電機)
13 今井慎太郎(イカイ)
14 内田海智(富士薬品)
15 高橋悠介(三菱電機)
16 島袋将(有沢製作所)
17 越智真(江崎グリコ)
18 徳田廉大(イカイ)
19 山崎純平(日清紡ホールディングス)
20 望月勇希(エキスパートパワーシズオカ)
21 田沼諒太(橋本総業ホールディングス)

◆女子シングルス
1 日比野菜緒(ブラス)
6 内藤祐希(亀田製菓)
8 大前綾希子(島津製作所)
10 本玉真唯(島津製作所)
11 加治遥(島津製作所)
13 小堀桃子(橋本総業ホールディングス)
14 林恵里奈(福井県スポーツ協会)
15 波形純理(伊予銀行)
17 華谷和生(三浦工業)
18 秋田史帆(橋本総業ホールディングス)

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】昨年の全日本準優勝・清水悠太ら男子選手たちのプレー集

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