12月5日に開局30周年「WOWOWテニスフェスティバル2020」が行なわれ、西岡良仁対ダニエル太郎のシングルス、この2人に日比野菜緒と奈良くるみを加えたミックスダブルス。そして健常者と車いす選手がペアを組むニューミックスダブルスとして、錦織圭／国枝慎吾ペアと西岡良仁／三木拓也ペアの対戦が行なわれた。

　第１試合のダニエル対西岡の試合では、錦織が解説しオンコートインタビューもつとめた。試合中に錦織と選手が話す時間もあり、ダニエルにサービスの前に舌を出している理由を聞くと、「メンタルコーチと取り組んでいて、ルーティンと同じようなものだけど、自分に合っているものを選びました」との返答。ポイントに集中する方法として取り入れているようだ。

「ボールをもっとアグレッシブに打ったり、サービスも改善している時期です」とダニエル本人が言うように、試合では今までとは違うプレーを披露し、僅差で西岡から勝利を挙げた。
  　ニューミックスダブルスでは、今季全豪と全米で優勝した国枝が登場。試合前には対戦相手の三木の車いすがパンクするというハプニングもあったが、そこは国枝のインタビューで場をつなげることに。

「2020年にかける思いは強かったです。昨年はグランドスラムを取れなかったので、負けるたびに自分自身を改造したことが実りました。バックハンドの当たりを厚くして、フォアでもバックでも攻めて来ると思わせることができたかな」と、好成績を収めた要因を語った。

　国枝と組んだ錦織は、約２年ぶりに日本でプレー。軽快なフットワークと、パートナーをも惑わすトリックプレーも見せた。国枝が、「天才ですね、あのエンジェルタッチは」と絶賛すると、ベンチで座っている錦織は少し照れながら、うなずいて聞くというほほえましい場面もあった。

　出演した選手たちは楽しそうプレーしており、テニスファンにとってはハッピーな1日になったようだ。

構成●スマッシュ編集部

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