国内テニス

ジョコビッチがシングルスで有明デビュー。肩の不安を払拭する完勝で添田との2回戦へ

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2019.10.02

勝ったジョコビッチはいつものポーズで観客に感謝。写真:茂木あきら(THE DIGEST写真部)

【楽天ジャパンオープンテニスチャンピオンシップ2019】
シングルス本戦1回戦/10月1日(火)
N・ジョコビッチ(1) 6-4 6-2 A・ポピリン[Q]

 まさしく横綱相撲。世界No.1の実力をまざまざと見せつける完勝だった。
「肩は大丈夫。安定してハイレベルなプレーができたと思う」。ノバク・ジョコビッチは涼しげな顔で振り返った。

 左肩の痛みで全米オープンを途中棄権してから、初めて迎えた大会。相手は全豪でティームを破って3回戦まで進んだ20歳のホープ、アレクセイ・ポピリンである。どんなプレーをするのか心配したファンも多かったのではないだろうか。

 しかしそれは杞憂だった。ポピリンのビッグサービスも、厚い当たりのパワーストロークも、ジョコビッチはものともしない。逆にコートのどこへでも計ったようにボールを散らし、ポピリンを動かしては空いたスペースにウイナーを奪う。有明に詰め掛けたファンは、いつもテレビで見ている自在な組み立てを目の当たりにし、歓声と共に感嘆の声を漏らした。
 ジョコビッチは第1セット4-4からブレークすると、「その後は一段上げた」という余裕のゲームメイクで、6-4、6-2と快勝。試合後はおなじみの感謝のポーズを四方に披露し、観客をまた沸かせた。

 これで俄然、楽しみになったのが2回戦だ。悲願のジャパンオープン初勝利を挙げた添田豪と顔を合わせる。2人は初対戦だが、添田のプレーを見たというジョコビッチは「ベースラインから非常に手堅いプレーをする。フォア、バックともコントロールが良く、サーブも速いし、フィジカルも強い」と評した。そして「応援の力もあり、彼のモチベーションは高いだろう」と警戒する。

 果たして水曜日のチケットを持ったファンは、ジョコビッチと添田のどちらを後押しするのだろう? それはワクワクするような贅沢な悩みだ。

■10月2日(水)の主な試合予定■

〇コロシアム(11時開始)
第1試合 D・ゴファン(3) vs P・カレノブスタ
第2試合 R・アルボット  vs  内山靖崇[Q]
第3試合 N・ジョコビッチ(1) vs 添田豪[WC]
第4試合 西岡良仁 vs L・プイユ(5)

〇楽天カードアリーナ(第1試合は11時開始)
第4試合 R・ボパンナ/D・シャポバロフ vs F・マーティン/内山靖崇[WC]
※[WC]=ワイルドカード(主催者推薦枠)、[Q]=予選上がり、カッコはシード

■大会情報■
楽天ジャパンオープン
9月30日~10月6日(本戦)
会場・有明コロシアム及び有明テニスの森公園
 
取材・文● 渡辺隆康(スマッシュ編集部)

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