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海外テニス

大坂なおみが“純白マスクに8人目の名前”を公開し「新たな戦いが始まった!」と波紋

スマッシュ編集部

2020.12.12

全米オープンでは優勝するまで人種差別により命を落とした7人の名前をマスクに記したが、このほど8人目の名前が公開された。(C)GettyImages

全米オープンでは優勝するまで人種差別により命を落とした7人の名前をマスクに記したが、このほど8人目の名前が公開された。(C)GettyImages

 女子テニス世界ランク3位の大坂なおみが、「EMMETT TILL」と書かれた純白のマスク姿を自身のインスタグラム(@naomiosaka)にて公開し、各界で波紋を広げている。

 今年の全米オープンでは、黒人銃撃事件と人種差別に抗議するため、犠牲者の名前が書かれた黒いマスクを着用して会場入りし、世界中から称賛された大坂なおみ。同大会では1回戦から決勝まで7名の名前が公開されたが、このほどSNSで8人目となる名前が公開された。

「1955年8月28日」のメッセージとともに公開された画像は、グレーの壁の前で足を組み、優しい眼差しで見つめる大坂の姿。その口元の白いマスクには「EMMETT TILL」(エメット・ティル)の名前が記されていた。

 当時米国シカゴに住んでいたエメット・ティルは、14歳の時に訪れたミシシッピ州のデルタ地区で、白人女性に口笛を吹いたことを咎められリンチを受け、その後に銃で頭を打ち抜かれて縛り首にされ、遺体を河に捨てられた少年の名前であった。大坂が記した「1955年8月28日」は、そのティル少年の命日なのである。
 
 この画像が公開されるとフォロワーが即座に反応。「新たな戦いが始まった!」「無口だけど声が聞こえてくる」「無意味な死を明るみに出してくれてありがとう」「あなたの行為に感謝します」「これからも強力なリーダーシップを発揮して」など多くのコメントが寄せられ、大坂の父の故郷であるハイチからも「応援している」といったメッセージが届いている。

 12月6日にはアメリカのスポーツ誌『スポーツ・イラストレイテッド』にて世界に最も影響を与えたスポーツ選手に送られる「スポーツパーソン・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた大坂は、今やテニス選手の枠を越えたオピニオンリーダー的な存在だ。そんな彼女が再び戦いの狼煙を挙げたようだ。

構成●スマッシュ編集部

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