トッププロのサービスを高速カメラで解析し、多くのプロが実践する動きを「鉄板わざ」、その選手ならではの特別な動きを「スゴわざ」と題してご紹介するシリーズ。
今回は破壊力抜群のサービスを武器とする世界3位の大坂なおみ。技術解説は、元デ杯日本代表選手で現在盛田正明テニスファンドのスタッフとしてジュニアをサポートする丸山薫氏(JTA公認S級エリートコーチ)にお願いした。
大坂の能力は誰もが認めるところで、その躍進の鍵を握るのは「自信と高い集中力」だろう。それを実践できたのがV2を達成した2020年の全米オープンだった。ツアー中断中に心身ともに鍛えた大坂は、全米では自信のバロメーターでもある厚い当たりのダウンザラインウイナーや、高速サービスをコンスタントに決めた。こうした状況を今後も維持できれば、再び世界の頂点に立てるはずだ。
そんな大坂のサービス「鉄板わざ」と言えるのが、柔らかく握ったグリップ。構えからテイクバックまでのラケットを見ると、面がかぶさった状態で引かれている。これをシャットフェイスというが、この脱力があるからこそ流れるような動きが可能になりパワーが生まれる。
大坂の「スゴわざ」は、強烈な足の蹴り上げと胸を上に向けるチェストアップによって得られた身体の反りから、その反りを戻すことで強力なパワーが生まれている点だ。また、フォロースルーで左足が着地した時に顔が前方を向いてブレが見られない。このように一連の動きで身体が一切ブレていないのは、体幹が強靭だからこそ。体幹が強いと下半身や腰回りを使って得たパワーを逃がさない効果がある。
構成●スマッシュ編集部
【PHOTO】大坂なおみのサービス、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』
今回は破壊力抜群のサービスを武器とする世界3位の大坂なおみ。技術解説は、元デ杯日本代表選手で現在盛田正明テニスファンドのスタッフとしてジュニアをサポートする丸山薫氏(JTA公認S級エリートコーチ)にお願いした。
大坂の能力は誰もが認めるところで、その躍進の鍵を握るのは「自信と高い集中力」だろう。それを実践できたのがV2を達成した2020年の全米オープンだった。ツアー中断中に心身ともに鍛えた大坂は、全米では自信のバロメーターでもある厚い当たりのダウンザラインウイナーや、高速サービスをコンスタントに決めた。こうした状況を今後も維持できれば、再び世界の頂点に立てるはずだ。
そんな大坂のサービス「鉄板わざ」と言えるのが、柔らかく握ったグリップ。構えからテイクバックまでのラケットを見ると、面がかぶさった状態で引かれている。これをシャットフェイスというが、この脱力があるからこそ流れるような動きが可能になりパワーが生まれる。
大坂の「スゴわざ」は、強烈な足の蹴り上げと胸を上に向けるチェストアップによって得られた身体の反りから、その反りを戻すことで強力なパワーが生まれている点だ。また、フォロースルーで左足が着地した時に顔が前方を向いてブレが見られない。このように一連の動きで身体が一切ブレていないのは、体幹が強靭だからこそ。体幹が強いと下半身や腰回りを使って得たパワーを逃がさない効果がある。
構成●スマッシュ編集部
【PHOTO】大坂なおみのサービス、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』