過去に松岡修造、山本育史、鈴木貴男など、多数の全日本チャンピオンや日本代表を輩出してきた「桜田倶楽部 東京テニスカレッジ」。このジュニア育成の名門が、新たな試みをスタートさせた。卒業生を中心にした有志たちが「Sakurada World Challenge Support」というプロジェクトを立ち上げ、世界No.1を目指すジュニアたちを支援していくという。
代表を務めるのは、盛田正明テニスファンド(MMTF)のスタッフとして多くのトップジュニアを世界に送り出してきた丸山薫氏。そこで培ったノウハウをより幅広く全国のジュニアに還元したいという思いから、このプロジェクトの創設を決意した。脇を固めるスタッフには、「修造チャレンジ」で育成に定評のある松岡氏をはじめ、鈴木、山本、金子英樹、坂本正秀、原田夏希氏らの元プロが名を連ねる。
いわば桜田倶楽部のOBが総力を結集した育成プロジェクト。具体的には一体どんな活動をするのか? それは大きく3本の柱に分けられる。
まずは年に3~4回予定しているジュニアキャンプだ。MMTFなどよりもハードルを下げ、まだそのレベルに達していないジュニアも全国から集め、集中的に強化を図る。同時にジュニアだけでなくそのコーチにも参加してもらい、指導経験豊富なプロがレクチャーに当たる。
2つ目は海外遠征のサポートだ。将来世界を目指すには、なるべく低年齢からITFジュニアサーキットやジュニアオレンジボウルなどに参加し、海外のトップジュニアと競い合うことが必須。そのための費用を、賛同者やスポンサー企業から募った寄付などによって援助しようという計画だ。もちろん桜田倶楽部所属選手だけでなく、外部にも対象を広げている。
3つ目がイベントの開催で、昨年の11月にはプロジェクト発足のキックオフイベントとして、その第1回が行なわれた。一般の愛好家、ジュニア、キッズなど300名以上を集め、鈴木、原田、坂本らの各氏がクリニックを行ない、テニスの楽しさを伝えるとともに、活動への理解を求めた。また、趣旨に賛同した伊藤竜馬、奈良くるみの現役トッププロも参加。ジュニアの指導に当たったり、エキジビションマッチを披露するなどして協力した。ここで集まった寄付金は、ジュニアの支援に回される。
近年世界で成功した日本選手を見ると、錦織圭しかり、西岡良仁しかり、MMTFや修造チャレンジなど有志によるジュニア発掘・育成活動のサポートを受け、海外留学して力を付けたケースが多い。一方で、日本国内の育成システムに乗って、日本を起点に世界まで辿り着いた例はまだ多くない。その意味で、世界への道筋を熟知する丸山・松岡氏らが携わる今回の試みは、国内にいる、より多くのジュニアに新たなルートを示す可能性を秘めていよう。
構成●スマッシュ編集部
【PHOTO】錦織、伊達も!日本人トッププロたちの“懐かしジュニア時代”の秘蔵写真!
代表を務めるのは、盛田正明テニスファンド(MMTF)のスタッフとして多くのトップジュニアを世界に送り出してきた丸山薫氏。そこで培ったノウハウをより幅広く全国のジュニアに還元したいという思いから、このプロジェクトの創設を決意した。脇を固めるスタッフには、「修造チャレンジ」で育成に定評のある松岡氏をはじめ、鈴木、山本、金子英樹、坂本正秀、原田夏希氏らの元プロが名を連ねる。
いわば桜田倶楽部のOBが総力を結集した育成プロジェクト。具体的には一体どんな活動をするのか? それは大きく3本の柱に分けられる。
まずは年に3~4回予定しているジュニアキャンプだ。MMTFなどよりもハードルを下げ、まだそのレベルに達していないジュニアも全国から集め、集中的に強化を図る。同時にジュニアだけでなくそのコーチにも参加してもらい、指導経験豊富なプロがレクチャーに当たる。
2つ目は海外遠征のサポートだ。将来世界を目指すには、なるべく低年齢からITFジュニアサーキットやジュニアオレンジボウルなどに参加し、海外のトップジュニアと競い合うことが必須。そのための費用を、賛同者やスポンサー企業から募った寄付などによって援助しようという計画だ。もちろん桜田倶楽部所属選手だけでなく、外部にも対象を広げている。
3つ目がイベントの開催で、昨年の11月にはプロジェクト発足のキックオフイベントとして、その第1回が行なわれた。一般の愛好家、ジュニア、キッズなど300名以上を集め、鈴木、原田、坂本らの各氏がクリニックを行ない、テニスの楽しさを伝えるとともに、活動への理解を求めた。また、趣旨に賛同した伊藤竜馬、奈良くるみの現役トッププロも参加。ジュニアの指導に当たったり、エキジビションマッチを披露するなどして協力した。ここで集まった寄付金は、ジュニアの支援に回される。
近年世界で成功した日本選手を見ると、錦織圭しかり、西岡良仁しかり、MMTFや修造チャレンジなど有志によるジュニア発掘・育成活動のサポートを受け、海外留学して力を付けたケースが多い。一方で、日本国内の育成システムに乗って、日本を起点に世界まで辿り着いた例はまだ多くない。その意味で、世界への道筋を熟知する丸山・松岡氏らが携わる今回の試みは、国内にいる、より多くのジュニアに新たなルートを示す可能性を秘めていよう。
構成●スマッシュ編集部
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