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錦織圭が激闘を制してベスト8進出!ディフェンスに定評のあるデミノーを多彩なプレーで撃破!<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.03.04

初戦に続き、出色の出来を披露した錦織。(C)Getty Images

初戦に続き、出色の出来を披露した錦織。(C)Getty Images

 現地3月3日、男子テニスツアー「ABN AMRO ワールドテニス」(3月1日~7日/オランダ:ロッテルダム/インドアハード/ATP500)のシングルス2回戦が行なわれ、世界ランク45位の錦織圭が同23位のアレックス・デミノー(オーストラリア)と対戦。6-3、2-6、7-5のフルセットで下し、勝利を飾った。

 両者の対戦は2019年の全米オープン3回戦以来2度目。その時は錦織が敗れており、この一戦以降は右ヒジのケガで1年以上ツアーを離れていた。今回は錦織がその雪辱を果たした形だ。

 第1セットで先行したのは錦織。軽快なフットワークでコートを駆け回るデミノーのディフェンスを、緩急をつけたショットで崩して第3ゲームでブレークに成功する。

 その後も、ミスの少ない丁寧なストロークでラリー戦を優位に進めた。スライスやムーンボール、チャンスと見るやすかさず前に出てのネットプレーなど、多彩なプレースタイルでデミノーを翻弄し、第9ゲームでダメ押しのブレーク。セットを先取した。

 第2セットでは、第3ゲームでややボールコントロールを失った錦織にミスが続く。また、この日初めてのダブルフォールトを犯して先にブレークを奪われてしまった。次のサービスゲームは完璧なプレーでラブゲームをキープし、一旦は嫌な流れを断ち切ったように見えた錦織だったが、第7ゲームで再びミスを重ねてブレークを献上し、そのままセットを落とした。
 
 勝負のファイナルセット。第1ゲームからデミノーにブレークポイントを握られる苦しい立ち上がりとなるも、ここをなんとか切り抜けた錦織は「カモンッ」と大声を張り上げて自らを鼓舞する。

 すると、続く第2ゲームで今度は錦織にブレークポイントが訪れる。この大事なポイントで、ラリー戦からネットに詰めるデミノーに対し、足元に鋭いスピンショットを放った錦織がミスを誘い出してブレークに成功。再び「カモンッ!」の雄叫びがこだました。

​ その後、5-3のサービング・フォー・ザ・マッチで一度マッチポイントを握った錦織だったが、ここから驚異の粘りを見せるデミノーが土壇場でブレークバック。それでも、6-5のリターンゲームでひとつギアを上げた錦織が3本連続のマッチポイントを握る。そしてその2本目を鋭いバックハンドのストレートで奪い取り、2時間14分の激闘を制した。

 22歳にして4つのツアータイトルを持つ強力な若手に対して、苦しみながらも勝利を挙げた事実は、今後の大きな自信につながるだろう。錦織は3回戦でドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)vsボルナ・チョリッチ(クロアチア)戦の勝者と対戦する。

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】デミノーが錦織戦で見せた「逆算のフットワーク」によるカウンターショット『ハイスピードカメラによる超分解写真』

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