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海外テニス

アガシらレジェンドに並んだ19歳の逸材シナーが感じるテニス界の“現状”「ビッグ3に勝つための準備が…」<SMASH>

中村光佑

2021.04.06

マスターズ1000のマイアミOPで準優勝という結果を出したシナー。(C)Getty Images

マスターズ1000のマイアミOPで準優勝という結果を出したシナー。(C)Getty Images

 男子テニスツアー「マイアミ・オープン」(3月24日~4月4日/アメリカ/ハード/ATP1000)のシングルス決勝に進出した19歳のヤニック・シナー(イタリア/23位)が、記者会見で若手の現状について語った。

 並外れたポテンシャルの高さで数々のレジェンドたちから太鼓判を押されているシナー。マイアミ・オープンでは破竹の勢いで勝利を積み重ね、アンドレ・アガシ氏(アメリカ)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)に続いて大会史上4人目となる10代での決勝進出を果たした。決勝では24歳のフベルト・フルカチュ(ポーランド)に敗れ、惜しくもマスターズ初優勝とはならなかった。

 今年のマイアミ大会ではビッグ3(ジョコビッチ・ナダル・フェデラー)が不在となったことも影響し、シナーやフルカチュの他にも、ベスト4に23歳のアンドレイ・ルブレフ(ロシア)、ベスト8には20歳のセバスチャン・コルダ(アメリカ)や22歳のステファノス・チチパス(ギリシャ)が入り新世代の躍進を印象付けている。

 メディアから若手について問われたシナーは「確かに今回のマイアミは決勝でもネクストジェン(次世代)の選手が主役だった」と振り返ったうえで、「そういう意味では、非常にポジティブな大会だった」と喜んだ。
 
 だが一方で、「次世代のプレーヤーがビッグ3に勝てることを証明しなければならないが、僕が見ている限り、今の若手は彼らにコンスタントに勝つための準備がまだできていない」と断言。さらに「いつかは彼らに打ち勝てる時が必ずやってくるとは思うけど、それが2年後になるのか5年後になるのかはわからない」と慎重な姿勢を示した。

「最も重要なのはスキルを向上させることだと思っている。肉体的にも精神的にも、まだまだ全ての面において改善する必要がある。特に大きなトーナメントで勝ち進むにはもっと努力しなければならない」

 マイアミ大会での決勝進出により、4月5日に更新されたATP世界ランキングで自己最高の23位にランクインしたシナー。引き続きクレーコートシーズンでも期待通りの活躍を見せてもらいたい。

文●中村光佑

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