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海外テニス

女子テニスの青山/柴原組がマイアミOP初優勝!強さの秘密“モメンタム”とは…〈SMASH〉

内田暁

2021.04.05

グランドスラム大会に次ぐグレードのマイアミ・オープンで、見事頂点へと上りつめた青山修子(右)と柴原瑛菜のペア。(C)Getty Images

グランドスラム大会に次ぐグレードのマイアミ・オープンで、見事頂点へと上りつめた青山修子(右)と柴原瑛菜のペア。(C)Getty Images

 控え目なガッツポーズは、「ツアーにおける“ファミリー”のような存在」と評するライバルにして友人への、配慮だっただろうか。

 マッチポイントで柴原瑛菜が放ったスイングボレーは、ヘイリー・カーターのラケットをはじき、ウイニングショットとなる。それは、青山修子/柴原組にとって今季3つ目、そして、グランドスラムに次ぐ格付けの大会、マイアミ・オープンのタイトルをつかみとった瞬間だった。

「私たちのテニスにとって大切なのは、“momentum”(モメンタム)」だと、青山は言った。

 モメンタムとは、直訳すれば「勢い」の意。試合の潮流に飛び乗り、ひとたび勢いづいたら相手が誰でも止めることはできない……、言い方は穏やかながら、そんな強い矜持がにじむ言葉だ。

 マイアミ・オープンの決勝でも、2人はそのことを証明してみせた。

 立ち上がりから、柴原の強打と青山の大胆かつ手堅い前衛の動きが噛み合い、第1セットは6-2で圧倒。

 だが第2セットに入るとカーター/ステファニー組は、青山が「まるで壁のよう」と評する穴のないボレーで、いかなるショットも打ち返してくる。

「我慢強さが足りなかった」という日本ペアは、ゲームカウント2-5とリードを許し、相手にセットポイントも握られた。

 それでも今の2人には、数々の逆転勝利や復活劇を演じてきた実績と、実績に依拠した自信がある。
 
 今季開幕戦のアブダビ大会では、初戦を大接戦の末に逆転でもぎ取り最後は頂点に立った。

 続くヤラ・バレー・クラシックでも、準決勝で5度のマッチポイントを切り抜ける大逆転勝利の末に、優勝をついかんでいる。

 そのような2人の「モメンタム」の始まりには、必ず、密なコミュニケーションがあった。

「青さん、さっきの私の動き、どう思います?」「ちょっとこのプレーに不安があるんですけれど」

 23歳の柴原は、10歳年長の青山に、試合中にも助言を求めることをためらわない。経験豊富で常に冷静な青山に対し、柴原は考えすぎたり、時に感情的になることもあると言った。そのような時はすぐに話し合うことで、軌道修正し互いのビジョンをすり合わせる。

 柴原の積極性と、青山のロジカルな思考が会話を介して噛み合った時――それが、逆襲開始のサインだ。
 
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今季3勝目の前には「3度の初戦敗退」があった…

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