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国内テニス

44歳の鈴木貴男が現役最後の試合を終え、今後はテニスコーチに。「オファーを待っている」<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.04.13

引退セレモニーで支えてくれた人たちに感謝を述べた鈴木貴男。写真は家族と。写真:スマッシュ編集部

引退セレモニーで支えてくれた人たちに感謝を述べた鈴木貴男。写真は家族と。写真:スマッシュ編集部

 44歳の日本テニス界のレジェンド鈴木貴男が、4月11日に行なわれた「JPTT盛田正明杯」準決勝で、現役最後のシングルスの試合を終えた。全日本覇者の中川直樹に対して2-6で敗退するも、「自分としてはすっきりとしている」と言う鈴木。多くの仲間に囲まれて、引退セレモニーも開かれた。

 鈴木は昨年に引退宣言をしていたが、引退試合を予定していた大会が新型コロナウイルスの影響で中止となっていた。所属しているレック興発が、「JPTT盛田正明杯」に出場することを決め、鈴木の引退試合も決定した。

 レック興発は準決勝に進出し、橋本総業HDと対戦。「シングルスの駆け引きが好きなので、シングルスで終わりたい」という鈴木の希望通り、シングルス2として出場し、サーブ&ボレーやネットプレーを披露した。

 会見で一番印象に残っている試合を聞かれると、「全豪オープンのフェデラー戦になるんでしょうね。多くのファンの方に鈴木貴男を知ってもらえたチャンスだったし、内容も良かった」と悩みながらも、最もテニスファンの記憶に残っている試合を挙げた。

 対戦した中川は、9歳の時にその試合をテレビで見ており、「貴男さんのプレーを初めて見たのは2006年のフェデラー戦でした。まさかここで試合ができるとは思わなかったので、昨日の夜から緊張していましたが、すごく光栄です」。鈴木貴男のテニスキャリアで重要な試合だったことがわかる。
 
「テニスは見るのもプレーするのも好き」という鈴木は、引退後の道を決めている。「コーチングを身体の動くかぎりやっていきたい。それを主軸にしていきたいと決断しています」。

 近年はテレビ解説やイベント、クリニックなど幅広く取り組んできたが、これからはコーチングをメインでいきたい考えだ。すでに杉田祐一と内山靖崇のコーチとしてツアーに帯同もして経験を積み、簡単な道ではないことは承知している。

「5月から予定を入れてないですし、コーチングをしてほしいというオファーを待っている状態です」と、選手や関係者にアピールした。

「テニスを楽しんでやっていきたい。そこは変えたくない」と鈴木。とことん現役生活をやりきった後は、これからじっくりとコーチ生活に取り組んでいくことだろう。

構成●スマッシュ編集部

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