海外テニス

濃厚接触が疑われるナダルがモンテカルロ初戦に登場し勝利。「自分はメドベージェフには近づいていない」と弁明<SMASH>

中村光佑

2021.04.15

モンテカルロ・オープンで初戦を突破したナダル。メドベージェフとは練習したものの、「近付いていない」として、予定通り出場した。(C)Getty Images

 男子テニスツアー「モンテカルロ・オープン」(4月11日~18日/モナコ・モンテカルロ/ATP1000/クレー)のシングルス2回戦に登場し、無事勝利したラファエル・ナダル(スペイン/世界ランキング3位)が、新型コロナウイルスに感染したことで同大会を棄権扱いとされたダニール・メドベージェフ(ロシア/2位)について言及した。

 12日のPCR検査で陽性判定を受けたメドベージェフと一緒に練習を行なっていたナダル。SNS上では2人が拳を突き合わせて挨拶を交わしている写真も出回っていたため、濃厚接触者に含まれる可能性は極めて高かった。だが、ナダルと彼のチームのメンバーは12日のPCR検査で陰性だったため、結果的にナダルは大会主催側から出場を許可された。

 そのまま予定通りフェデリコ・デルボニス(アルゼンチン/87位)との2回戦に臨んだナダルは、相手を寄せ付けずに6-1、6-2で完勝。3回戦進出を果たした。

 試合後のインタビューで、濃厚接触の疑いが噴出していることについて問われたナダルは「(メドベージェフが)陽性であることを知った時、自分のことは特に心配しなかった」とコメント。
 
 さらに「自分は彼には近づいていないし、接触もしていない」と主張した上で、「こういうことが起こると、いいことはない。気の毒だと思う」とメドベージェフを気遣う言葉を送っている。

 最後にナダルは「今日(2回戦)はしっかりとした試合だった。彼(デルボニス)はクレーコートを得意とする選手だから、とても良い結果となった」と語り、今年2月の全豪オープン準々決勝以来約2か月ぶりとなった実戦を勝利で飾れたことに満足しているようだ。

 なお、現地15日に行なわれる3回戦でナダルは第14シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア/17位)と対戦することが決まった。すでに多くのテニスファンの間でナダルの体調に関する懸念の声が広がっているが、最後まで無事にプレーできることを祈りたい。

文●中村光佑

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