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海外テニス

ジョコビッチが格下相手にまさかのストレート負け「ここ数年で最悪のパフォーマンスだった」〈SMASH〉

中村光佑

2021.04.16

今年に入って10連勝と負け知らずの王者ジョコビッチが、クレーシーズンの幕開けを告げるモンテカルロで、33位エバンスにまさかの敗戦。(C)Getty Images

今年に入って10連勝と負け知らずの王者ジョコビッチが、クレーシーズンの幕開けを告げるモンテカルロで、33位エバンスにまさかの敗戦。(C)Getty Images

 男子テニスツアー「モンテカルロ・オープン」(4月11日~18日/モナコ・モンテカルロ/ATP1000/クレー)は現地4月15日にシングルス3回戦を実施。第1シードで世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が、同33位のダニエル・エバンス(イギリス)に4-6、5-7のストレートで敗れるという波乱が起こった。

 第1セット序盤からどこか波に乗り切れないジョコビッチは、第1・第3ゲームでブレークを許す苦しい展開。第4・第8ゲームではブレークバックに成功したものの、直後の第9ゲームで再びエバンスにブレークをされ、そのまま第1セットを落とした。

 第2セットに入るとジョコビッチは第1ゲームから3ゲームを連取するが、第5ゲームでブレークバックを許すと、第11ゲームでもブレークを喫して万事休す。終始エバンスのスライスを起点としたプレーに手を焼き、まさかの敗退となった。

 試合後のインタビューに応じたジョコビッチは「彼(エバンス)は勝利にふさわしい。今日の彼は僕よりも集中していて、決定的な場面で質の高いプレーをしていたと思う」と勝者を素直に称えながらも、「反対に僕の方はコート上で最悪の気分だったよ。何もかもうまくいかなかった。ここ数年の中で最悪のパフォーマンスだったし、この試合から何かポジティブなことを得ることはできない」と悔しさを滲ませた。
 
 また、「とても風が強かったし、エバンスのような動きの激しい相手とこのような状況でプレーするのは大変だった」とコメント。どうやらコンディションの悪さも少なからず影響していたようだ。

 一方でジョコビッチから金星を挙げたエバンスは「彼にプレッシャーをかけることができた。全体的に見て、素晴らしい日になった。大会後に周りの人に“世界1位の選手を倒した”と言えるのはいいことだ」と喜びを語った。

 今年2月に行なわれた全豪オープンで優勝して以来、今大会が約2か月ぶりの実戦となったジョコビッチ。どこかショットの感覚が戻ってきていない部分もあったのかもしれない。全仏オープンへと続く欧州クレーコートシリーズは始まったばかり。王者ジョコビッチの挽回を期待したいところだ。

 なお、モンテカルロで自身初のベスト8進出を果たしたエバンスは、現地16日に行なわれる準々決勝で第11シードのダビド・ゴファン(ベルギー/15位)と対戦する。

文●中村光佑

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