男子テニスツアーの「イタリア国際」（５月９日～５月16日／イタリア・ローマ／クレー／ATP1000）で、世界ランク28位のファビオ・フォニーニ（イタリア）をストレートで下し、２年連続の２回戦進出を決めた同45位の錦織圭が、試合後の記者会見で東京オリンピックの開催についての懸念を述べた。

　自国内で感染が爆発的に広がっているインドのスポーツメディア『NDTV Spoets』によると、錦織は「（五輪運営員会が）何を考えているのか、どのような規模のバブルを作ろうとしているのかわからない」としつつ、「特に今、日本で起きていることを考えれば、（開催は）簡単なことではない」と率直な考えを明かした。

　ただし、単純にアスリートのことだけを考え、しっかりとした隔離体制を作ることができれば「開催はできると思う」と錦織は話す。
  　それでも、選手村は他のスポーツイベントとは比にならないほど大規模なものとなってしまうため「リスクが高い。100人、あるいは1000人の感染者が出るかもしれない。そうなったらどうするのか？」と不安を口にしたという。

　昨年８月には自身も新型コロナウイルスに罹患した錦織。「コロナは簡単に広がってしまう」と、その感染力の高さを自らの身をもって感じている。

　先日、日本女子のエースである大坂なおみがオリンピックについて言及していたことにも触れつつ「なおみが言ったことと同じことを言いたい。どうしたら安全にプレーできるのか、議論する必要がある」と主張した。

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】錦織圭、2021年シーズンの戦いぶりを厳選写真で特集！