海外テニス

「スライドをして打った後の…」大坂なおみが全仏直前で気づいた“苦手”なクレーコートの課題とは<SMASH>

中村光佑

2021.05.26

2年ぶりに全仏オープンへ出場する大坂は、果たして苦手なクレーの戦いで今まで以上の結果を残すことができるのか…。(C)Getty Images

 5月30日から開幕する「全仏オープン」(フランス・パリ/グランドスラム/クレー)に出場する女子テニス世界ランク2位の大坂なおみが、イギリス公共放送『BBC Sport』のインタビューに応じ、クレーコートの大会で苦戦する理由に言及した。

 全米と全豪を2度ずつ制覇するなど、グランドスラムで輝かしい功績を残している大坂。2018年にはアジア勢で初の世界1位に上り詰め、すでに女子テニス界でも確固たる地位を確立している。

 そんな大坂だが、キャリアのスタート当時からクレーを苦手としている。獲得した通算6つのタイトルも全てハードコートでのものだ。

 これまで全仏では3回戦以上に進出した経験がなく、今季もクレーシーズンに入ってからはマドリード・オープン、イタリア国際共に2回戦敗退と結果が振るっていない。この思うような成績を残せていない現状に大坂は、「マドリードで負けた時には、自分が少し悲しんでいることに気づいた」とコメントしている。

 日本人選手初の生涯グランドスラム(四大大会をすべて制覇すること)への大きな期待がかかる彼女にとって、クレーの苦手克服は大きな課題である。
 
 全仏初制覇に向けては依然として不安が残るが、「スライドをしてショットを打った後のリカバリーに問題があるのだと思う」とようやく自身のクレーでのプレーにおける欠点を見出したという。

 その上で「(私も含めて)伸び盛りの選手たちはみんな、4つのグランドスラムを全て制覇したいと思っているはず」と新たな歴史を生み出すことへの意欲を示した。

 以前には「クレーコートで勝てなくても不満はないし、全ての試合を学びの場と捉えている」と前向きに語っていた大坂。ポジティブな姿勢を貫きながら、今年こそは全仏の舞台で大躍進を遂げる姿を見せてもらいたい。

文●中村光佑

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