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全米女子プロゴルフVの姉から「インスピレーションを受けている」20歳の新鋭コルダがシードを破りウインブルドン初勝利!<SMASH>

中村光佑

2021.06.30

聖地初勝利を挙げたセバスチャン・コルダ(左)。姉のネリー(右)は全米女子プロゴルフを制し、もう1人の姉ジェシカもプロゴルファー、さらに父ペトルは元世界2位のプロテニス選手と、スポーツ一家に育っている。(C)Getty Images

 テニスの四大大会「ウインブルドン」(6月28日~7月11日/イギリス:ロンドン/グラスコート)は、現地6月29日に男子シングルス1回戦を実施。世界ランク50位のセバスチャン・コルダ(アメリカ)が同15位で第15シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)を6-3、6-4、6-7(5)、7-6(5)で下し、2回戦へ駒を進めた。

 今回が初のウインブルドン出場となった20歳のコルダは、前哨戦のイーストボーン国際でツアー通算5勝目を挙げたデミノーを相手に、序盤から得意のバックハンドを起点としたアグレッシブなプレーを披露。第1、第2セットを連取し、勝利まであと1セットへと迫る。

 第3セットは接戦の末に落としたものの、迎えた第4セットではタイブレークを制し、3時間35分でウインブルドンデビュー戦を白星で飾った。

 先日行なわれた全米女子プロゴルフ選手権でメジャー大会初優勝を成し遂げ、世界ランキングでも1位に浮上したネリーを姉に持つコルダ。試合後の記者会見では「とてもいいプレーができたよ。スタートもとても良かったし、自分の戦術を駆使して彼(デミノー)に向かっていけた」と喜びを語った。
 
 そして「彼女(ネリー)が初めてのメジャー大会で優勝し、世界No.1のゴルファーになったのは信じられないことだ。彼女は22歳で、すでにそのようなクレイジーなことをしているのだから、本当にインスピレーションを受けているよ」と姉の活躍に刺激を受けていることを明かした。

 会見の最後には今大会でのさらなる上位進出へ自信をのぞかせた。

「僕は、芝の上ではとても快適にプレーできる。自分の身長の割には動きがいいと思っているし、積極的にネットに出るのも好きだ。強い球を打てるから、芝の上ではとてもうまくいくと思う」

 前哨戦のハーレ大会では錦織圭を破るなど、芝への適性を見せているコルダ。2回戦では世界156位のアントワン・ホアン(フランス)と対戦する。姉のメジャー大会制覇に続き、テニスの聖地ウインブルドンでも旋風を巻き起こせるか、今後のプレーから目が離せない。

文●中村光佑
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【動画】コルダが錦織を破った前哨戦のハーレ大会2回戦のハイライト