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「心が痛い」ウインブルドン7度優勝のセレナが初戦で涙の途中棄権<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.06.30

試合中に右足を痛め、涙を流すセレナ。(C)Getty Images

 テニス四大大会「ウインブルドン」(6月28日~7月11日/イギリス:ロンドン/グラスコート)では、現地6月29日に女子シングルス1回戦を実施。第6シードのセレナ・ウィリアムズ(アメリカ/8位)は、ノーシードのアリャクサンドラ・サスノビッチ(ブルガリア/100位)と対戦したが、ケガによる途中棄権で大会を去ることになった。

 ウインブルドンで7度の優勝を誇るセレナは、ここ最近調子を上げつつあったことや、芝コートでの豊富な経験を持つことが評価され、今大会でも有力な優勝候補の1人として数えられていた。

 前評判通り、第1セットの立ち上がりは好調さを見せて3-1とリードしていたが、自身サービスの第5ゲームを落とした後は、大きなテーピングを施した右足を引きずるような仕草を見せてベンチへと向かい、さらに医療スタッフを要求して治療のため一旦コートを出た。
 
 再開後も明らかに足に違和感がある様子で、第7ゲームでついにコートに倒れ込んだセレナは、駆け寄った主審に棄権の意思を告げ、涙を流しながらサスノビッチと試合終了の握手。センターコートを埋め尽くす観客の拍手を浴びながら、医療スタッフの助けを借りつつコートを後にした。

 その後、セレナはメディア向けの声明を発表。「右足にケガを負ってしまったため、今日の試合を棄権することになり心を痛めています」と辛い胸の内を明かし、「私の愛と感謝は、センターコートに立つことを意味のあるものにしてくれたファンと、チームの皆さんと共にあります。コートにいる時も、去るときも、観客の皆さんの並々ならぬ温かさとサポートを感じました」と、ファンに向けて感謝を述べた。

 また、相手のサスノビッチは試合後の会見で、セレナの棄権に「とても悲しい。彼女は偉大なチャンピオンだから」と同情。さらに「コートはとても滑りやすく私も転んでしまった。彼女が(ショットに)角度をつけると、私は滑って走ることができませんでした」と、大会開幕直後特有の芝コートの滑りやすさを指摘している。

構成●スマッシュ編集部

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【動画】試合中にコートへ倒れ込み、涙を流して棄権を表明するセレナ