テニス四大大会「ウインブルドン」（6月28日～7月11日／イギリス：ロンドン／グラスコート）では、大会２日目の現地６月29日に男子シングルス１回戦を実施。

　ノーシードのアドリアン・マナリノ（フランス／41位）と対戦した第６シードのロジャー・フェデラー（スイス／８位）は、６－４、６－７（３）、３－６、６－２となり最終セットに突入した時点で、マナリノが棄権を申し入れたことで辛くも２回戦進出を決めた。

　大会史上最多の８度の優勝経験を持つフェデラーは、２度の右ヒザの手術から復帰して初めてのウインブルドン出場ということで、その初戦には大きな注目が集まっていた。

　順調に第１セットを先取したフェデラーだが、続く第２セットをタイブレークの末に落とすと、第３セットでは早々にブレークを喫して２セットダウン。試合の流れは完全にマナリノに傾いていた。しかし、第４セット途中でマナリノが芝に足を取られて転倒。
  　左ヒザを痛めて医療スタッフによる治療を受けたが、その後の足取りは重く、最終セットが始まった後もフェデラーのサービスに全く反応できなかったため棄権を申し入れた。

　フェデラーは試合後の会見で、「彼（マナリノ）の方がより優れたプレーヤーだった」と、相手に分があったことを認めた上で「彼が勝っていたはずなのに、僕はちょっとラッキーだったね」と明かした。

　また、同日には女子テニスのセレナ・ウイリアムズ（アメリカ）も足のケガで棄権を強いられ、芝コートの不安定さが話題に上がる１日になったが、フェデラーは大会序盤のすり減っていない芝の状態を挙げて、「間違った瞬間に力を入れすぎると転倒してしまう。慎重に行動しないといけないんだ」とコメント。加えて、「でも、これはいつものことだ。最初の２試合はどの選手にとっても難しい。トーナメントが進むにつれて動きやすくなるだろう」とした。

　フェデラーは２回戦でリシャール・ガスケ（フランス／56位）と対戦する。

構成●スマッシュ編集部

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