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海外テニス

ウインブルドン準決勝敗退の青山/柴原ペアが明かす「一番の作戦ミス」。それでも成長と未来への希望を実感した2週間に<SMASH>

内田暁

2021.07.10

日本人ペアとして初の優勝とはならなかったが、十分に成長を実感した青山(上)と柴原(下)。(C)Getty Images

日本人ペアとして初の優勝とはならなかったが、十分に成長を実感した青山(上)と柴原(下)。(C)Getty Images

 6度のデュースを重ね、5度のブレークポイントをつかみ、2度のマッチポイントをしのいだ後にフルセットの熱戦に終止符を打ったのは、センターに叩き込まれた、サービスエースだった——。

 両手で頭を抱えこぼす安堵の笑みに、勝者が背負った緊張感がうかがえる。

 「すごくナーバスになっていた。シュウコとエナが、この数か月間でどれだけ成長しているかも知っていたから」

 ダブルスでグランドスラム2度の優勝を誇るエリーズ・メルテンスすら、「手が震える」ほどの緊張を覚えた試合終盤。

「私がちょろちょろ動くから、エリーゼは混乱しちゃったかも。彼女に『私ですら自分がどう動くかわかってないから、とにかく私の動きを見て、空いたスペースをカバーしてね』って言ってたの」

 パートナーのシェー・スーウェイが、カラカラと明るく笑って言った。
 
 日本人ペアとして、初のグランドスラム優勝を目指した青山修子/柴原瑛菜の挑戦は、準決勝で終焉を迎える。4-6、6-1、3-6の接戦となったその最後のゲームにこそ、この試合が有する要素が、すべて凝縮されているようでもあった。

 「わたしのサービスゲームで、瑛菜ちゃんにもう少し動いてもらわなくてはいけなかったんですが、そこが上手くできなかったのが反省点です」

 惜敗の、約1時間後。年配の青山は、敗因をクリアに定義した。

「そこが上手くできなかった」最大の要因は、両者合わせ5つのタイトルを持つ、相手ペアへの警戒心だったという。

 ダブルス世界1位に長く座したスーウェイは、高い予測能力と天性のタッチを有する天才肌な選手。

 そのスーウェイに、ストレートへの切り返しや空間を生かしたロブを多く打たれたことで、青山は、「スイッチや、iフォーメーションを少なめにする」……つまりは自分たちはあまり陣形を崩さず、手堅く構えることで「前で(ボールに)触れる数を増やす」という狙いでいた。
 
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