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「強かった。何もできずに終わった」錦織圭が完敗のジョコビッチ戦を振り返る。「また次の機会に」とパリ五輪へ向けた抱負も?【東京五輪】

スマッシュ編集部

2021.07.29

五輪2大会連続のメダル獲得が期待されたが、ジョコビッチの壁は厚かった…。(C)Getty Imaes

 東京オリンピックテニス競技(7月24日~8月1日/東京:有明/ハードコート)では7月29日の男子シングルス準々決勝に錦織圭(日清食品/世界ランク69位)が登場。第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/1位)に2-6、0ー6のストレートで敗れ、五輪2大会連続でのメダル獲得を逃した。

 母国の大舞台で世界最強のジョコビッチを倒し、メダル獲得へ勢いづきたい錦織だったが、15連敗中の難敵を相手に思うようにポイントできず、跳ね返される結果に。試合後のミックスゾーンでコメントを求められた錦織は「強かった。終始何もできずに終わったので悔しい」と完敗を認めた。

 攻撃的なプレーでラリーを優勢に進める場面も多かったが、ゲームに結びつけることができなかった。これについては「サーブが入らなさ過ぎて自分のリズムに持ち込めなかったので、両セットともにすぐにブレークされてしまった。どうしてもサーブが良くなかった」と、長年の課題となっているサービスの不調を嘆く。
 
 7月24日のテニス競技開幕から、連日炎天下の中で激闘を続けてきた錦織。前日にはダブルスとのダブルヘッダーを戦い抜いてのジョコビッチ戦だった。

 錦織は「(疲れは)多少はあった」としつつも、「良い一週間だった。ここまでの(良い)感覚が戻ってきたのはすごく久しぶりだったので、負けはしたけど良い収穫だったと思う」と、ポジティブに捉えているようだ。

 また、大会関係者、チームジャパンなど周囲の人々からのサポートについて「難しい環境の中、たくさんの方の支えで元気にプレーできている」と謝意を述べ、さらに「結果で答えられず悔しいが、また次の機会に頑張ります」と、次回開催となるパリ五輪への出場意思と取れるコメントも残している。

 来週からは早速ツアーに戻り、米・ワシントンでのシティー・オープンに出場する。

「まずはしっかり休んで、収穫もあったオリンピックだったので、これを機に大きなステップを踏みたい」

 次なる戦いへ向けて熱意を燃やす錦織は、そう明かしてミックスゾーンを後にした。

構成●スマッシュ編集部

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