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女子複はクレイチコワ/シニアコワがベンチッチの2冠を阻みチェコに初の栄冠。混合複はルブレフ/パブリチェンコワが制す<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.08.01

女子ダブルスを制したクレイチコワ/シニアコワ。チェコに初めての金メダルをもたらした。(C)Getty Images

 東京オリンピックテニス競技(7月24日~8月1日/東京:有明/ハードコート)は8月1日に最終日を迎え、3種目の決勝が行なわれた。既報のとおり、男子シングルスはアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/世界5位)がカレン・ハチャノフ(ROC/同25位)を6-3、6-1で下して優勝したが、ここでは女子ダブルスとミックスダブルスの結果をお伝えしよう。

 女子複決勝は、バルボラ・クレイチコワ/カテリーナ・シニアコワ(チェコ)とベリンダ・ベンチッチ/ビクトリア・ゴルビッチ(スイス)が対戦。昨日シングルスで金メダルを手にしたベンチッチは2冠を狙ったが、チェコペアが第1シードの実力を示して7-5、6-1で頂点に立った。

 今年の全仏、2018年の全仏&ウインブルドンを制しているクレイチコワ/シニアコワは、息の合ったコンビネーションや、素早い攻守の切り替えで試合を支配。第1セットは5-5までキープが続いたが、第11ゲームで強気なポーチとストレートアタックでポイントを挙げ、ブレークに成功すると、そのまま7-5でセットを先取した。

 第2セットはクレイチコワ/シニアコワが一気に畳みかけ、スイスペアのサービスゲームを全てブレーク。シニアコワが1つブレークを返されたが、最後は粘る相手から5本目のマッチポイントをモノにし、6-1で突き放した。五輪のテニスでは1988年ソウル大会でチェコスロバキアのミロスラフ・メチージュが男子単を制しているが、チェコとしては初めての金メダル獲得となった。
 
 テニス競技のフィナーレを飾った混合複決勝は、ロシア勢(ROC/ロシアオリンピック委員会)同士の顔合わせ。第4シードのアンドレイ・ルブレフ/アナスタシア・パブリチェンコワがアスラン・カラチェフ/エレーナ・ベスニナを6-3、6-7(5)、[13-11]で破り、最後の金メダルを獲得した。

 第1セットは女子のサービスを1つずつブレークし合った後、第6ゲームでカラチェフが痛恨のダウンを喫し、そのまま1ブレーク差でルブレフ/パブリチェンコワが先取。第2セットはオールキープでタイブレークにもつれ込み、要所を押さえたカラチェフ/ベスニナが取り返す。

 マッチタイブレークは互いにパワーで押し合い、マッチポイントが行き交う大接戦となったが、思い切り打ち抜くルブレフのショットが流れを引き寄せ、最後はルブレフのスマッシュが決まって13-11で決着。1時間53分に及ぶ熱戦はルブレフ/パブリチェンコワに軍配が上がった。

【テニス競技ダブルス結果】
●男子
金:N・メクティッチ/M・パビッチ(CRO)
銀:M・チリッチ/I・ドディグ(CRO)
銅:M・ダニエル/M・ビーナス(NZL)
●女子
金:B・クレイチコワ/K・シニアコワ(CZE)
銀:B・ベンチッチ/V・ゴルビッチ(SUI)
銅:L・ピゴシ/L・ステファニー(BRA)
●ミックス
金:A・ルブレフ/A・パブリチェンコワ(ROC)
銀:A・カラチェフ/E・ベスニナ(ROC)
銅:J・ピアース/A・バーティー(AUS)

構成●スマッシュ編集部

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