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国内テニス

「最高です」中富奏太が全国小学生で全国初タイトル!柳宏優が涙の準優勝<SMASH>

赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

2021.08.22

右から、優勝:中富奏太、準優勝:柳宏優(こうゆう)、3位:天野雄太、丸山楓湊(かなと)。写真:滝川敏之

右から、優勝:中富奏太、準優勝:柳宏優(こうゆう)、3位:天野雄太、丸山楓湊(かなと)。写真:滝川敏之

 小学生の頂点を決める大会、「第39回第一生命全国小学生テニス選手権」が、8月18日~21日にわたり開催された。

 男子で優勝したのは第9シードの中富奏太。ドローが出た時、まず準々決勝で当たることになる、第1シードの櫻井義浩を倒すことを考えたという。櫻井とは、5月の選抜ジュニアで対戦し、その時はストレートで敗れているのだ。

「守るところは守って、攻めるところは攻める」プレーができた今回は、見事ストレートでリベンジに成功。その後は優勝に視線を移した。

「いつもは攻めるけど、今回は相手が攻めてきたから、守っていた」と相手によって柔軟に対応できる中富は、しっかりとスピンをかけたフォアが安定しており、回り込んで角度のついたコースに打つのも得意だ。

 決勝戦でも安定したプレーを貫き、劣勢だった第1セットをタイブレークの末に取って、最後まで流れを離さなかった。初の全国タイトルを手に入れて「最高です」と喜んだ。

 中富の憧れの選手は「ディエゴ・シュワルツマン」。170センチと小柄でも男子ツアーでトップ10に入れることを示してくれた選手だ。この年代から世界で戦うには小柄だということを自覚して技術を磨いていくことは、将来プロで活躍するためには必要なことだろう。
 
 決勝で敗れて涙が止まらなかった柳宏優。準優勝という結果にも「満足はしていない」と悔しがった。

 柳は準決勝で3時間近い試合を戦い、その1時間後に決勝の舞台に立った。第1セット前半は自分から攻めるテニスができておりリードしていたが、「相手がコートに収めるテニスをしてきた。そこで自分のミスが増えて、修正できなかった」と逆転を許した。

「自分のスタミナの問題」と言い訳はしない。今回初めて全国大会を戦い「1回戦から決勝まで、スタミナと気持ちを保つこと」の難しさを学んだことは大きな収穫だろう。

 今月末に行なわれる全日本ジュニアでは「自分の課題を解決していきたい」と前向きに話す。成長に期待したい。

◆男子準決勝
中富奏太⑨(大阪・寝屋川市立第五小)64 64 丸山楓湊⑧(東京・八王子市立みなみ野君田小)
柳宏優➅(埼玉・深谷市立深谷小)64 57 63 天野雄太⑩(東京・成城学園初等学校)
◆男子決勝
中富奏太⑨ 76(1) 61 柳宏優➅

取材・文●赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

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