テニスの四大大会「全米オープン」(8月30日~9月12日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート/グランドスラム)に第18シードで出場しているビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ/世界ランク19位)が、1回戦終了後の記者会見で、新型コロナウイルス感染拡大防止を目的とした選手へのワクチン接種義務化を提唱した。
ファイザーやモデルナといったワクチンの普及が進む中、依然として副反応や安全性を懸念し、接種に踏み切れない選手も多数存在する。一例を挙げると、男子テニス世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)はワクチン接種の義務化に反対の意向を示しており、同3位のステファノス・チチパス(ギリシャ)も「義務化されれば打つよ」と発言するにとどまっている。
昨年の全米では無観客のスタジアムで、大坂なおみと決勝を戦ったアザレンカ。今年は観客が入場の際に新型コロナのワクチンを少なくとも1回接種したことを証明することを条件に、2年ぶりに有観客開催となったが、一方で選手には接種を義務付けていない。これについてアザレンカは「ファンが予防接種を受けなければならないのに、選手が受けなくていいのは異様なことだ」と疑問を呈した。
また、2020年には3月から8月の中旬までツアーの停止を余儀なくされるなど、新型コロナ感染拡大がテニス界にも大きな影響を与えている背景から、「私たちは世界中を旅している選手として、他の人にも気を配る責任がある。私はワクチンを接種したことに満足している。今後数か月の間に、より多くの選手がワクチン接種を選択してくれることを期待する」と主張している。
だが、そんなアザレンカもワクチンを接種しない選手に対して一定の理解を示しているようだ。「陰謀論でない限り、みんなの意見を尊重する。その人が実際にきちんとした知識を持ち、事実や統計、研究に基づいているのであれば、それはまた別の話になる」とも語った。
すでにATP・WTA共にワクチン接種を推奨しているものの、義務化されていない以上は個人の判断に委ねるしかない。もちろんワクチンだけに頼らず、選手一人ひとりが十分に感染対策を講じることが必要になってくるだろう。
文●中村光佑
ファイザーやモデルナといったワクチンの普及が進む中、依然として副反応や安全性を懸念し、接種に踏み切れない選手も多数存在する。一例を挙げると、男子テニス世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)はワクチン接種の義務化に反対の意向を示しており、同3位のステファノス・チチパス(ギリシャ)も「義務化されれば打つよ」と発言するにとどまっている。
昨年の全米では無観客のスタジアムで、大坂なおみと決勝を戦ったアザレンカ。今年は観客が入場の際に新型コロナのワクチンを少なくとも1回接種したことを証明することを条件に、2年ぶりに有観客開催となったが、一方で選手には接種を義務付けていない。これについてアザレンカは「ファンが予防接種を受けなければならないのに、選手が受けなくていいのは異様なことだ」と疑問を呈した。
また、2020年には3月から8月の中旬までツアーの停止を余儀なくされるなど、新型コロナ感染拡大がテニス界にも大きな影響を与えている背景から、「私たちは世界中を旅している選手として、他の人にも気を配る責任がある。私はワクチンを接種したことに満足している。今後数か月の間に、より多くの選手がワクチン接種を選択してくれることを期待する」と主張している。
だが、そんなアザレンカもワクチンを接種しない選手に対して一定の理解を示しているようだ。「陰謀論でない限り、みんなの意見を尊重する。その人が実際にきちんとした知識を持ち、事実や統計、研究に基づいているのであれば、それはまた別の話になる」とも語った。
すでにATP・WTA共にワクチン接種を推奨しているものの、義務化されていない以上は個人の判断に委ねるしかない。もちろんワクチンだけに頼らず、選手一人ひとりが十分に感染対策を講じることが必要になってくるだろう。
文●中村光佑