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海外テニス

「キャリア最後の試合だと思って」ジョコビッチが年間グランドスラム達成に向け闘志。メドベージェフは「全てを出し切る」<SMASH>

中村光佑

2021.09.11

全米決勝を戦うジョコビッチ(左)とメドベージェフ(右)。2人の対戦成績はジョコビッチの5勝3敗。(C)Getty Images

全米決勝を戦うジョコビッチ(左)とメドベージェフ(右)。2人の対戦成績はジョコビッチの5勝3敗。(C)Getty Images

 現在開催中のテニス四大大会「全米オープン」(8月30日~9月12日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート/グランドスラム)の男子シングルスの決勝のカードは、世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)と同2位のダニール・メドベージェフ(ロシア)に決定した。

 7月の東京オリンピック準決勝でアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)に「年間ゴールデンスラム」を阻止されたジョコビッチは、現地9月10日の準決勝でズベレフとのリベンジマッチに臨み、4-6、6-2、6-4、4-6、6-2のフルセットの末に勝利。1969年のロッド・レーバー氏以来となる「年間グランドスラム」、さらに四大大会最多21度目の優勝に王手をかけた。

 試合後のオンコートインタビューで偉業達成まであと1つと迫った34歳のジョコビッチは「みんな年間グランドスラムのことについて何か話してほしいと思っているんだろうけど、今は何も言うことはない」としつつも、「あと1試合しかない。頑張ってもう1試合やろう。それだけのことだ。自分のキャリアで最後の試合だと思って全力で戦う」と決勝へ向けた意気込みを語った。

 一方、25歳のメドベージェフは同日の準決勝で第1セットから終始安定したプレーを見せ、フェリックス・オジェ-アリアシム(カナダ/15位)を6-4、7-5、6-2のストレートで撃破。全米では2年ぶり2度目となる決勝進出を決めた。
 
 過去に2度グランドスラム決勝を戦ったものの、いずれも敗れているメドベージェフ。あと一歩のところで優勝を逃してきただけに、「3度目の正直」を果たすべく、並々ならぬ闘志を燃やしているようだ。

「間違いなく、今までの決勝での敗戦は役に立つだろう。ただひとつ言えるのは、日曜日には全てを出し切りたいということだ。ここ(全米)では満員の観客のエネルギーを頼りに、コート上に熱気を与えるために全力を尽くしたいと思う。オーストラリア(全豪)では気持ちのこもったプレーができなかったと感じているから、今回はそれを変えたいと思う」

 ちなみにジョコビッチとメドベージェフがグランドスラム決勝の舞台で顔を合わせるのは今年2月の全豪オープン以来2度目だ。この時はジョコビッチがメドベージェフをストレートで退け、同大会3連覇を成し遂げた。

 なお、テニスファン必見の決勝戦は日本時間13日の午前5時に行なわれる予定。絶対王者のジョコビッチが再びテニス界の歴史に新たな1ページを刻むのか、それとも挑戦者のメドベージェフが世代交代への扉を開くのか注目しよう。

文●中村光佑

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