海外テニス

全米準優勝の19歳フェルナンデスが「自分にとって素晴らしいお手本」と語るレジェンド2人とは?<SMASH>

中村光佑

2021.09.20

優勝候補を次々に破って全米準優勝を果たした19歳のフェルナンデス。幼い頃に見たレジェンドの姿が、彼女の理想像となっている。(C)Getty Images

 先の全米オープンで怒涛の快進撃を見せ、準優勝を収めた19歳のレイラ・フェルナンデス(カナダ/世界ランク28位)。彼女は男子テニス界で長年トップを走り続けてきたロジャー・フェデラー(スイス/9位)とラファエル・ナダル(スペイン/6位)に憧れを抱いているそうだ。

 これまでグランドスラムでは2020年全仏オープンでの3回戦進出が最高成績だったフェルナンデス。ところが今回の全米では、3回戦でディフェンディングチャンピオンの大坂なおみ(日本/5位)に逆転勝ちすると、4回戦ではエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/4位)、準々決勝では16年全米覇者のアンジェリーク・ケルバー(ドイツ/15位)、準決勝でもアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/2位)を撃破。

 迎えた決勝では18歳のエマ・ラドゥカヌ(イギリス/23位)にストレートで敗れ、あと一歩のところでGS初優勝を逃したものの、連日のジャイアントキリングで満員のスタジアムを沸かせ、女子テニス界に新風を巻き起こした。

 メキシコのスポーツメディア『マルカクラロ』のインタビューで10代選手同士の対決となったラドゥカヌとの全米決勝を振り返り、「正直なところ、私のベストゲームではなかった」と悔しさを滲ませたフェルナンデス。その一方で「この2週間の戦い方には満足している」とも語り、テニスプレーヤーとしての成長を実感したという。
 
 そのフェルナンデスが大きな影響を受けているのが、フェデラーとナダルの存在だ。「コート上でのプレーとか身のこなしとかを見ていても、2人は自分にとって素晴らしいお手本の選手」と明かす19歳の新鋭は、自身もそうありたいと願望を語る。

「私は小さい頃、ナダルとフェデラーの試合を見て、ファンたちがどんな感じで興奮していたかを覚えています。フェデラーとナダルがするあのようなテニスを、私もコートで披露したい。彼らと同じエネルギーを持って、ファンに笑顔を届けたいし、私のテニスを見て楽しい時間を過ごしてもらいたいと思っている」

 まだまだ未知数な部分はあるが、攻撃力・守備力ともにさらに磨きがかかれば、フェデラーやナダルのようにテニス界を席巻することも夢ではないだろう。来年1月の全豪オープンでは、全米決勝の悔しさをバネにグランドスラム初優勝を期待したい。

文●中村光佑

【PHOTO】フェルナンデスはじめ、全米オープン2021で活躍した女子選手たち
 
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