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海外テニス

SNSの選手への誹謗中傷の対策強化へ! 7日開幕のインディアンウェルズ大会ではFBIが協力<SMASH>

中村光佑

2021.10.04

敗北後に2000件を超える酷いメッセージを受け取ったと明かしたスティーブンス。(C)Getty Images

敗北後に2000件を超える酷いメッセージを受け取ったと明かしたスティーブンス。(C)Getty Images

 10月7日から開催される「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ハード/ATP1000、WTA1000)で、FBI(米国連邦捜査局)がソーシャルメディアでの選手に対する誹謗中傷の防止に関与する方針だと明らかになった。

 ここ最近のSNSの急速な普及により、選手が心ない言葉を浴びてしまうケースが増えている。先の全米オープンでは、女子シングルス4回戦でシェルビー・ロジャーズ(アメリカ/45位)が18歳のエマ・ラドゥカヌ(イギリス/23位)に敗れた直後に「今日負けたことで、(SNSで)900万人から死の脅迫メッセージが寄せられるだろう」とコメント。

 さらに、同大会の3回戦でアンジェリーク・ケルバー(ドイツ/14位)に逆転で敗れた同郷のスローン・スティーブンス(アメリカ/63位)も、自身のインスタグラムのストーリーで試合終了後に2000件を超える侮辱的なメッセージを受け取ったとを明かしていた。
 
 このような状況を考慮し、すでにWTA(女子テニス協会)は「ソーシャルメディアのプラットフォームと協力して、必要に応じてアカウントを停止し、場合によっては地元当局に通知する」との公式声明を発表したものの、依然として課題は山積みだ。

 そんな中、テニス界は誹謗中傷問題のさらなる対策強化へと動き出したようだ。日本時間10月3日の早朝にATP(男子プロテニス協会)とWTAは選手とチームに向けて、「FBIが今年のBNPパリバ・オープン加わることが決定した。ソーシャルメディア上で選手を狙った不正行為や脅迫を監視し、対処することをお知らせする」とのメモを送信した。だが、具体的な取り組みの内容についてはまだ開示されていない。

 ソーシャルメディア内での悪意のあるメッセージは、選手のパフォーマンスにも悪影響を及ぼしかねない。FBIの協力で一体どれほどの誹謗中傷を抑え込めるのか、「全米最高の捜査機関」の手腕に期待したい。

文●中村光佑

【PHOTO】全米オープン2021で活躍した女子選手たち

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