2019年に日本男子として初めてウインブルドンジュニアを制し、ジュニア世界1位に上り詰めた日本テニス界のホープ、望月慎太郎(18歳)がプロ転向することを表明。留学先の米国・IMGアカデミーからオンラインで記者会見に臨み、今後の抱負などを語った。
錦織圭と同じく盛田正明テニスファンド(MMTF)のサポートを受け、12歳で海を渡った望月。MMTFでは毎年厳しい目標ノルマが課され、それをクリアしてジュニア卒業まで在籍できる留学生は少ないが、望月は見事に今月末の卒業を迎えることとなった。
会見ではまず恩人の盛田氏からのメッセージが読み上げられ、「人生はいつまでも勉強することを決して忘れてはいけない」など、はなむけの言葉が送られた。それを受けて望月は「いただいたチャンスを絶対に生かそうと、その一心でここまでやってこられたと思います。このチャンスがなかったら、本当にここまで来られなかった」と感謝の意を表明。
続いて自身のジュニア時代を振り返り、プロ転向への意気込みを語った。ジュニアで思い出に残っていることとして、ウインブルドンJr.優勝と、団体戦のJr.デビスカップ優勝の2つを挙げ、特に後者は「僕は日本代表としてチームで戦うのがとても好きなので、みんなで優勝できた時はとてもうれしかった」とコメント。そしてプロとしては「応援してもらうととても力になるので、たくさんのファンを作れる選手になりたい。絶対に諦めず、常に勝利を目指してやりたい」と力を込めた。
望月はすでにここ2年ほどはプロの大会を転戦しており、今春のマイアミ・マスターズでは予選を突破し、元69位のタナシ・コキナキス(オーストラリア)と戦ったりもしている。質疑応答ではそうして経験について聞かれ「高いレベルの選手と試合をして、いいプレーができていることは自分でも感じている。もっともっと経験して、自信を持てるようになりたい」と、手応えを得ている様子だ。
プロとして目標とする選手はフェデラーだという。「僕は小さいころからフェデラー選手にずっと憧れてきたので、あんな選手になりたい」。望月は19年のATPファイナルズでフェデラーの練習相手を務めたことがあり、その時の印象を「コート外ではスゴイいい人で、楽しそうにしており、いいなと思った」と明かした。
望月の現在の世界ランキングは391位。周囲としては一気にランクアップを期待したくなるが、その点について本人は冷静だ。「将来的な目標として、トップ10に入りたいというのは絶対にある」としつつも、時期については「いつと決めているわけではなく、一つひとつ積み重ねて、早く辿り着けたらいいなと思っている」とし、実力をつけることに重点を置いているようだ。それが実を結ぶ日を心待ちにしたい。
なお、望月のプロ転向は11月1日付で、すでに日本テニス協会から承認を得ているという。所属先は当面「IMG」で、同社とはアスリートマネジメント契約を締結。また、ラケットはヨネックス、シューズとウェアはアシックスと契約したことも発表された。
構成●スマッシュ編集部
【PHOTO】望月慎太郎ら、世界の舞台で躍動する日本人トップジュニア
錦織圭と同じく盛田正明テニスファンド(MMTF)のサポートを受け、12歳で海を渡った望月。MMTFでは毎年厳しい目標ノルマが課され、それをクリアしてジュニア卒業まで在籍できる留学生は少ないが、望月は見事に今月末の卒業を迎えることとなった。
会見ではまず恩人の盛田氏からのメッセージが読み上げられ、「人生はいつまでも勉強することを決して忘れてはいけない」など、はなむけの言葉が送られた。それを受けて望月は「いただいたチャンスを絶対に生かそうと、その一心でここまでやってこられたと思います。このチャンスがなかったら、本当にここまで来られなかった」と感謝の意を表明。
続いて自身のジュニア時代を振り返り、プロ転向への意気込みを語った。ジュニアで思い出に残っていることとして、ウインブルドンJr.優勝と、団体戦のJr.デビスカップ優勝の2つを挙げ、特に後者は「僕は日本代表としてチームで戦うのがとても好きなので、みんなで優勝できた時はとてもうれしかった」とコメント。そしてプロとしては「応援してもらうととても力になるので、たくさんのファンを作れる選手になりたい。絶対に諦めず、常に勝利を目指してやりたい」と力を込めた。
望月はすでにここ2年ほどはプロの大会を転戦しており、今春のマイアミ・マスターズでは予選を突破し、元69位のタナシ・コキナキス(オーストラリア)と戦ったりもしている。質疑応答ではそうして経験について聞かれ「高いレベルの選手と試合をして、いいプレーができていることは自分でも感じている。もっともっと経験して、自信を持てるようになりたい」と、手応えを得ている様子だ。
プロとして目標とする選手はフェデラーだという。「僕は小さいころからフェデラー選手にずっと憧れてきたので、あんな選手になりたい」。望月は19年のATPファイナルズでフェデラーの練習相手を務めたことがあり、その時の印象を「コート外ではスゴイいい人で、楽しそうにしており、いいなと思った」と明かした。
望月の現在の世界ランキングは391位。周囲としては一気にランクアップを期待したくなるが、その点について本人は冷静だ。「将来的な目標として、トップ10に入りたいというのは絶対にある」としつつも、時期については「いつと決めているわけではなく、一つひとつ積み重ねて、早く辿り着けたらいいなと思っている」とし、実力をつけることに重点を置いているようだ。それが実を結ぶ日を心待ちにしたい。
なお、望月のプロ転向は11月1日付で、すでに日本テニス協会から承認を得ているという。所属先は当面「IMG」で、同社とはアスリートマネジメント契約を締結。また、ラケットはヨネックス、シューズとウェアはアシックスと契約したことも発表された。
構成●スマッシュ編集部
【PHOTO】望月慎太郎ら、世界の舞台で躍動する日本人トップジュニア