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「これからもたくさんの記録を作りたい」ツアー300勝を達成した世界4位のズベレフ。勝率でも6位に<SMASH>

中村光佑

2021.10.29

デミノーとの試合に勝利して300勝という記録を樹立した24歳のズベレフ。(C)Getty Images

 男子テニスツアー「エルステ・バンク・オープン」(10月25日~31日/オーストリア:ウィーン/インドアハードコート/ATP500)は現地10月28日にシングルス2回戦を実施。第2シードで世界ランク4位のアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)が同32位のアレックス・デミノー(オーストラリア)を6-2、3-6、6-2のフルセットの末に下し、準々決勝進出を決めた。

 この試合、ズべレフは開始直後の第1ゲームで早々にブレークに成功。ファーストサービスが入った時に100%の確率でポイントを奪うなど安定したプレーを披露し、幸先よく第1セットを先取する。第2セットではデミノーに第7ゲームから3ゲームを連取されてセットオールに持ち込まれたが、迎えたファイナルセットでは2度のブレークを奪い、1時間42分でベスト8へ駒を進めた。

 この勝利で24歳のズべレフは節目のツアー通算300勝を達成。試合後に行なわれた記者会見では「僕は16歳でツアーに参戦したけど、24歳にして早くもこのような素晴らしい数字を達成することができ、とてもうれしい。この記録は間違いなく僕にとって大きなマイルストーンになる」と感慨深げに喜びを表現した。

 ここまで300勝138敗、勝率68.3%という数字を残し、現役プレーヤーでは通算成績において6位に位置しているズべレフ。これはノバク・ジョコビッチ(セルビア/83.2%)、ラファエル・ナダル(スペイン/83.1%)、ロジャー・フェデラー(スイス/82%)、アンディ・マリー(イギリス/76.5%)、ファン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン/71.7%)といった蒼々たるメンバーに次ぐ記録だ。
 
 過去の試合を振り返り、「最も記憶に残っているのは、17歳の時にハンブルクでツアー初勝利を挙げたハーセとの対戦だね。2016年のサンクトペテルブルクでスタン(ワウリンカ)と対戦して初めて優勝した時もそうだと思う」と母国での初勝利とツアー初優勝を思い出深い試合として挙げた。

 そして会見の最後には「これからもたくさんの記録を作りたいと思っている」と今後の更なる飛躍を誓った。

 マスターズでの5勝を含め、すでにシングルスで17度のツアー優勝を誇るズべレフだが、四大大会での優勝にはまだ手が届いていない。来年1月に開かれる全豪オープンではぜひともグランドスラムの頂点に立つ姿を見せてもらいたいものだ。

文●中村光佑

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