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「足からパワーをもらう」世界9位のフルカチュ本人が解説!高い打点でも強烈なバックハンドが打てるコツ【テニスレッスン】<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.11.19

「右足を使って、上半身のバランスを保つ」など、詳しくコツを教えてくれたフルカチュ。写真:滝川敏之、THE DIGEST写真部

 テニス世界ランク9位で、今季初めてATPファイナルズに出場を果たしたフベルト・フルカチュ(ポーランド/24歳)。トップ10入りを果たし、男子テニス界を牽引する1人に名乗りを上げた。彼が生み出す強烈なショットについて、本人が打ち方を詳しく教えてくれた。

「良いサービスを打った後は、相手のボールが短くなるから、僕は前進して攻撃的なポジションで打とうする。こういう状況では、コースを変えて相手を守備的な状況に追いやろうとするんだ」と、攻撃的なショットを打つ時の状況と意図を説明。

 打ち方のポイントとして、ラケットを下から上へと引いていく特徴的なテイクバックについて、「このテイクバックだと、リストの力が十分に抜けてルーズな状態になっているから、ラケットが走ってよりパワーを出せるんだ」と、スイングスピードがアップする秘訣であることを紹介してくれた。
 
「打点が高いとパワーを出すのが難しいけど、そういう時こそ足を動かして、足からパワーをもらう」と、足の重要性を強調。「最初は左足に体重を乗せておいて、そこから右足に体重移動をすること。上半身をターンさせて、それを戻すことによってもパワーを得ているんだ」。

 続いて、「打つ時には身体は少しだけ前傾している状態かな。全身でボールを打とうとしているんだ。同時に、特に右足を使って、上半身のバランスを保つようにしているよ」。いかにして身体のバランスを保ちつつ、強烈なパワーを生み出しているかを詳しくレクチャーしてくれた。

 正確にボールを捉える技術や強いフィジカルがないと、マネをするのが難しい部分もある。しかし、あなたがショットにパワーを欲しているなら、挑戦してみて自分にできるものを取り入れてみよう。
 
◆Hubert Hurkacz/フベルト・フルカチュ(ポーランド)
1997年2月11日、ポーランド生まれ、モナコ在住。196cm、81kg、右利き、両手BH。2018年にネクストジェンATPファイナルズに出場。19年にツアー初勝利を挙げ、21年には3大会で優勝し、自己最高の9位にランクイン(11月8日付)。ATPファイナルズ出場権を獲得した。

構成●スマッシュ編集部 取材協力●ヨネックス(株)
※スマッシュ2020年5月号から抜粋・再編集

【連続写真】フルカチュの下からラケットを引くのが特徴的な高い打点から打ち込むバックハンド