新型コロナウイルス感染拡大防止を目的として、出場する全選手に2度のワクチン接種を義務付けている来年1月開催の全豪オープン(オーストラリア・メルボルン/1月17日~30日)。そんな中、男子ダブルス世界ランク8位のピエール・ユーグ・エルベール(フランス)がワクチン未接種であることを理由に、2022年大会の欠場を発表した。
同胞のニコラ・マウ(ダブルス世界5位)とのダブルスで準優勝を収めた11月のパリ・マスターズの記者会見で「予防接種を受けていない。全豪に行くかどうかもわからない」と発言していたエルベール。現地12月10日に母国のニュースメディア『Lalsace』のインタビューに応じ、全豪の欠場を決断した経緯について、「個人的な選択でワクチンを接種していない。だからオーストラリアに行くことは考えていなかった」と説明した。
また、自身のシングルスランキングが110位に低迷していることも今回の発表に大きく関わっているという。2022年シーズン開幕後の予定については「イタリアの下部大会でスタートするつもりだ」と明かした上で、「僕は自分のできる限りのことをしている。その中で僕の今のシングルスのランキングを考えると、ヨーロッパの小さな大会からスタートできるのは、不幸中の幸いと言えるかもしれない」と前向きなコメントを残した。
全豪主催側が定めたワクチン接種の義務化は、選手たちの頭を悩ませているようだ。周知の通り全豪最多9度の優勝を誇る世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)も安全性の観点からワクチン接種には消極的な姿勢を示しており、以前には「メルボルンでプレーするかどうかはわからない」と2022年大会の欠場も示唆していた。ちなみにジョコビッチは2022年大会の出場者リストには登録されているものの、現在も自身の接種状況を明らかにしておらず、依然として不透明な状況は続いている。
9月末にシーズン終了を発表したジェレミー・シャルディ(フランス)のように接種後に長らく副反応に悩まされるケースも一定数存在するため、まだ接種に踏み切れていない選手は難しい判断を強いられることだろう。何はともあれ全豪の出場権を獲得している全プレーヤーが無事にプレーできることを祈りたい。
文●中村光佑
【PHOTO】 2021全豪オープンで躍動したトッププロたちの厳選フォト集
同胞のニコラ・マウ(ダブルス世界5位)とのダブルスで準優勝を収めた11月のパリ・マスターズの記者会見で「予防接種を受けていない。全豪に行くかどうかもわからない」と発言していたエルベール。現地12月10日に母国のニュースメディア『Lalsace』のインタビューに応じ、全豪の欠場を決断した経緯について、「個人的な選択でワクチンを接種していない。だからオーストラリアに行くことは考えていなかった」と説明した。
また、自身のシングルスランキングが110位に低迷していることも今回の発表に大きく関わっているという。2022年シーズン開幕後の予定については「イタリアの下部大会でスタートするつもりだ」と明かした上で、「僕は自分のできる限りのことをしている。その中で僕の今のシングルスのランキングを考えると、ヨーロッパの小さな大会からスタートできるのは、不幸中の幸いと言えるかもしれない」と前向きなコメントを残した。
全豪主催側が定めたワクチン接種の義務化は、選手たちの頭を悩ませているようだ。周知の通り全豪最多9度の優勝を誇る世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)も安全性の観点からワクチン接種には消極的な姿勢を示しており、以前には「メルボルンでプレーするかどうかはわからない」と2022年大会の欠場も示唆していた。ちなみにジョコビッチは2022年大会の出場者リストには登録されているものの、現在も自身の接種状況を明らかにしておらず、依然として不透明な状況は続いている。
9月末にシーズン終了を発表したジェレミー・シャルディ(フランス)のように接種後に長らく副反応に悩まされるケースも一定数存在するため、まだ接種に踏み切れていない選手は難しい判断を強いられることだろう。何はともあれ全豪の出場権を獲得している全プレーヤーが無事にプレーできることを祈りたい。
文●中村光佑
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