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海外テニス

圧勝劇の大坂なおみ、全豪初戦でこだわった「何をこの試合から学ぶか」が示す成長の度合い<SMASH>

内田暁

2022.01.18

20歳オソリオの挑戦を真正面から受け止めた大坂には、すでにベテランとしての揺るぎない強さも感じられる。(C)Getty Images

20歳オソリオの挑戦を真正面から受け止めた大坂には、すでにベテランとしての揺るぎない強さも感じられる。(C)Getty Images

 ネットを挟む20歳の新鋭の姿に、彼女は、かつての自分を重ねたという。
 
 初めて足を踏み入れる、グランドスラムのセンターコート。その舞台で立ち向かう相手は、経験豊富なトッププレーヤー。緊張はありながらも、「失うものは何もない」という興奮が、あらゆる感情を上回る。

 初戦で対戦するカミラ・オソリオは、ロッド・レーバー・アリーナでビクトリア・アザレンカに挑んだ18歳の日を、大坂なおみに思い出させた。

 その時から、6年の年月が経った。「私も、もうベテランだな」と笑う彼女は、相手の胸中が手に取るようにわかりもする。

「怖いもの知らずで、できることは何でもやろうと思っているはず」

 そのような相手の開き直りが、「わたしにとって危険なこと」であることも、過去の経験から十分に分かっていた。だからこそ初戦にのぞむ大坂は、戦前にオソリオのプレー動画を多く見たが、モニターに映るイメージを、そのまま実戦のコートに持ち込むことはしなかったという。
 
「事前に得た情報を、鵜呑みにしないようにしている。なぜならわたしと対戦する時、多くの選手は、いつもと違うプレーをするから。大概の選手はリスクをとり、アップテンポで攻めてくる」
 
 それが今の大坂が、上に立つ者として学んだ「新たな要素」だ。

 未知なるファクターの介入を予期することは、精神面の余裕につながるだろう。この日の試合では第1セットの終盤に、それが生かされる場面が訪れた。

 地に足のつかぬ20歳の立ち上がりを叩き、大坂が序盤で5ゲーム連取。だが、オソリオが1ゲームを取った時から、潮目が微妙に変わり始めた。リターンのポジションを上げ、特に大坂のセカンドサーブにプレッシャーを与えてくる挑戦者。その勇気が奏功し第7ゲームをブレークしたオソリオは、第9ゲームでも2連続のブレークポイントを手にした。

 大坂にしてみれば、このゲームを落とせば、相手の勢いに飲みこまれかねない窮状。

 だが大坂は、冷静だった。
 
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